ハリウッドスターがベテランばかりになった理由 日本人の誰もが知る若手スター不在の寂しい現状

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今のハリウッドでみんなに愛される映画スターといえば、男優ならトム・クルーズ(61)、トム・ハンクス(67)、ハリソン・フォード(81)、ブラッド・ピット(60)、レオナルド・ディカプリオ(49)、ジョニー・デップ(60)、キアヌ・リーヴス(59)、デンゼル・ワシントン(68)あたり。

女優なら、ジュリア・ロバーツ(56)、サンドラ・ブロック(59)、ニコール・キッドマン(56)、メリル・ストリープ(74)ら。みんな40代後半以降だ。

もっとも、新たな若い才能が出てきていないわけではない。たとえば、先週末は日本で、今週末は北米で、主演作『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』を首位デビューさせたティモシー・シャラメ(27)は、業界で引っ張りだこだ。

ティモシー・シャラメ ウォンカとチョコレート工場のはじまり
若手トップスターの1人、ティモシー・シャラメ(写真:REX/アフロ)

それに、『スパイダーマン』新3部作や『アンチャーテッド』に主演したトム・ホランド(27)。彼の私生活の恋人ゼンデイヤ(27)や、『ラストナイト・イン・ソーホー』、『ザ・メニュー』、また字幕版の『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』でピーチ姫の声を務めたアニャ・テイラー=ジョイ(27)、『ブラック・ウィドウ』、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のフローレンス・ピュー(27)もいる。彼らよりはやや歳が上だが、33歳のマーゴット・ロビーは主演女優としてもプロデューサーとしても業界で非常にパワフルな存在だ。

スターの位置づけが昔から変化

それでも、これらの名前のリストを見て、クルーズ、ハンクス、ロバーツら、先に挙げたリストより弱い感じがするのは否めない。それは、ハリウッド映画、ひいては世の中におけるスターの位置付けそのものが変化したからだ。

その昔、観客は、「この人が出ているから」という理由で、観に行く映画を選んだ。だから、アーノルド・シュワルツェネッガー、シルヴェスタ・スタローン、メル・ギブソン、ブルース・ウィリス、クルーズなどは、毎回、高額なギャラを要求したのだ。

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