その数2万!「住職がいない無住寺院」の行方 消滅する寺院に感じる諸行無常

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(左)離島を去る人達は、墓を倒していく。(右)長崎県宇久島の妙蓮寺より一望できる風景。手前が「墓じまい」した後

今、日本全国には7万7000にも及ぶ寺院が存在するという。コンビニの数が5万2380店というから、その多さに驚かれる方も多いだろう。だがもっと驚くのは7万7000のうち、住職がいない無住寺院の数が2万を上回るという現実である。

昨年「地方消滅」という言葉が、世間を賑わせた。2040年までに人口が急減し、896もの自治体に消滅の可能性があると報じられている。この地方の人口問題はまだ警鐘が鳴らされている段階にすぎないのだが、寺院の問題は既に消滅期へと突入しているのである。

過疎化と寺の空き家問題

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本書『寺院消滅』(鵜飼秀徳著)は、そんな寺院の未来、現在、そしてターニングポイントとなった過去までを連ねた1冊である。著者は、僧侶の資格を保持する経済記者。消えゆくものを見える化するために全国津々浦々を回り、情報を足で稼ぐ必要があった。北海道、鹿児島から、離島や被災地まで。その取材量が、まさに圧巻である。

限界集落とも呼ばれる過疎の村。その多くの地域が、深刻な寺の空き家問題を抱えている。空き寺を放置することによって伽藍(がらん)の崩壊や、犯罪を誘引するリスクも高まるわけなのだが、有効な手立ては打てていない。また人口の移動だけでなく、地方から都市へと墓が移動する「改葬」も増えてきているのが実情だ。

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