1つめは、iPhoneのサブ画面としての機能とイメージすればわかりやすいはず。たとえば、着信の通知や通話、SMSの通知や天気情報、株価情報が当てはまる。Apple Watch上でLINEのスタンプが返信できるというLINEアプリもここに当てはまる。
これらの機能の使い勝手やUIはすばらしいが、正直なところ「別に必要ない」と感じてしまう。その理由は非常にシンプル。ポケットやカバンからiPhoneを取り出す手間と、腕を上げて顔の前でApple Watchをチェックする手間、この2つに大きな差はないからである。
むしろ、株価情報の検索や通話をしていると左手が疲れてしまう。誤ってApple Watch側で電話に応答してしまい、長電話になったときには悲惨だ。上記の理由から、iPhoneの補助機能としては「空振り感」が否めず、圧倒的な実用性があるとは言いがたい。
わざわざ「腕時計側」でやる意味があるか
続いて「Apple Watchならではの機能」であるが、たとえばApple Watch上からハイヤーの配車ができる『UBER』アプリや空港の保安検査場と搭乗口でタッチ&ゴーが可能になるJALアプリがこれに当てはまる。
便利な機能ではあるが、言ってしまえばiPhoneでできる操作であり、「わざわざ腕時計側でやる意味があるのか?」と聞かれると疑問を感じざるを得ないのが正直なところである。やはり、「帯に短し、たすきに長し」。どうしても今ひとつな印象を感じてしまう。
3つめのヘルスケア・フィットネス機能も「ならでは機能」と同じような印象だ。ちなみに、ヘルスケア・フィットネス機能は「ならでは機能」とも重なる部分があるが、すでに『Fitbit』などほかのヘルスケアデバイスが多く存在しているため、あえて切り離して考えている。
Apple Watchは搭載されたGPSやセンサーによって心拍数や歩数、運動量などを計測・管理することができる。優れた操作性ゆえランニング中などにも活躍するだろう。
だが、睡眠時に健康状態を計測できないことが大きなネック。このポイントが、「装着しっぱなし」が基本である『Fitbit』などのほかのデバイスに引けをとってしまう。言うまでもなくApple Watchを装着したまま寝れば測定はできるのだが、これは現実的な方法ではないだろう。
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