ここまでの情報をまとめると、現状では発売前に感じていたような「中途半端」な状態であることは間違いなさそうだ。とはいえ、UIとデザインが優れていることから、キラーアプリの登場によって形勢が一気に変わることは大いにあり得るのも事実。
もし注力するのであれば、「Apple Watchならでは機能」の部分だと思っており、たとえば、iPhoneではなく「iPadの補助機能」としての利用。iPadはカバンの中に入っているケースが多く、カバンから取り出さずに通知を確認したい需要は確かに存在している。
加えて、iPadが「VoLTE(LTEによる音声通話サービス)」に対応すると、技術的にはiPad上で通話することが可能になることから、Apple Watchで通話ができればかなり需要があるはずだ。
「iPhoneの補助機能」には限界が
このように、iPadとの連携は大きな可能性を秘めている。言い換えれば、「iPhoneの補助機能」という位置づけのままでは限界があるということ。しかし、現在のApple Watchは残念ながらiPhoneのアプリにしか対応していない。
加えて、アメリカではApple Payに対応するとのことだが、日本での対応はまだまだ先になるだろう。つまり、現状を総合的に見るとiPhoneのようなメガヒットは厳しいと言わざるを得ない。
では最後に。「Apple Watchは買いか否か?」という質問に答えたいと思う。結論としては、Apple Watchユーザーの数が少ない今のうちは「持っていること」で優越感を得ることはできるだろう。
しかし、機能が中途半端な以上、多くの人がApple Watchを手に入れ、一般的な存在になってしまうと「持っていることの価値」は薄くなってしまう。今のところ、そのような評価をせざるをえないと思っている。
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