現在、わが国で使われているスタチンは、全部で6種類ある。ストロングスタチンのほうが効果は高いが、年齢やコレステロール値の高さ、ほかの生活習慣病の有無、肝機能などを考慮して、決まる。
スタチンを使い始めた初期には、ごく稀に横紋筋融解症(骨格筋を作る細胞が溶けたり壊死したりする症状)という重篤な副作用が起こることがある。その他の副作用としては、じんましんや筋肉痛、肝機能が悪くなる、などがある。そのため、最初の3カ月は毎月医療機関を受診して、効果と副作用を見ていく。
休薬を試してもらうことも
寺本さんのクリニックでは、3カ月以降は2カ月に1度、3カ月に1度……と受診間隔を空けていくそうだ。また、1年分のデータを蓄積しておき、そのデータを患者に渡すという。
「いつ数値が上がっているかが一目でわかるので、自身のモチベーションにもなる」と寺本さんは言う。
薬を一生続けるかという問題について、寺本さんは「希望する患者さんには、1カ月の休薬を試してもらっている」というが、やめると数値が上がる人が多いそうだ。
「ただ、70代以降は減らしてもいい。今のスタチンの半減期(血中薬物濃度が半分になる時期)は30時間くらいなので、1日おきに服用するという使い方もできます。高齢者では場合によっては服用しないですむこともある」(寺本さん)
(取材・文/伊波達也)
寺本民生医師
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