コレステロール高めの人、「肉断ち1カ月」のススメ 知っているようで知らない「善玉」「悪玉」の違い

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では、健診の結果でLDLコレステロールが高めであることがわかったら、どうしたらいいか。寺本さんは言う。

「基本的に、LDLコレステロール値が180mg/dLくらいまでは薬物療法はせずに、生活指導をしながら経過を見ます。180mg/dLを超えてくると薬物療法が必要です」

健診結果で、140mg/dL以上を“受診勧奨”としているのは、「食事に注意するなど、悪化させないよう指導を受けるべき」という意味だという。

基準を超えたらまずは“肉断ち”

健診で悪い数値が出ても、「コレステロールぐらいで薬を飲むのは嫌」と、医療機関を受診しない人もいるが、よほど数値が悪くない限り、初診でいきなり薬物療法とはならない。「きちんとした説明もなく、いきなり薬を飲めという医師だったら、別の医療機関を受診したほうがいい」と、寺本さんは話す。

「例えば当院の場合、LDLコレステロール値が150mg/dLぐらいなら、『1カ月実験しましょう』などと話し、まずは”肉断ち”、正確に言うと“脂断ち”をしてもらいます」

肉断ち(脂断ち)とは、赤身と脂身が分かれている豚肉は脂身を捨てて赤身だけ食べる、脂を取り除きにくい霜降りの牛肉や、脂と赤身が混じっているひき肉は控える、というもの。

肉断ちの期間は1カ月で、1カ月後に再度、血液検査をして、どの程度数値が下がったかを見る。

「ゴールを決めると意外とできるものです。下がった人は食事でコントロールできるわけですから、薬物療法をしなくても大丈夫です。その後は3〜6カ月に1度、数値を140〜150mg/dLでコントロールできているかを調べていきます」(寺本さん)

動脈硬化そのものは症状がないためか、検査結果の数値が高くても今ひとつピンとこない人もいるだろう。そんな人たちに受けてもらいたいのが、頸動脈エコー(超音波)検査だ。

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