日本人を印象操作するヤバいグラフを見抜く方法 数値はウソをついていないのによく見ると…

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では、実際に3Dのグラフを見ながら問題点を確認していきましょう。まずこの円グラフを見てください。

この円グラフは、警察官の世代別不祥事(懲戒処分者の数)を表したグラフで、「目立つ若者世代の不祥事」として実際に某報道番組で使用されたグラフです。

この円グラフを一見すると、「10~20代は不祥事を多く起こしているなぁ」と思うかもしれません。しかし細かく見ていくと、50代と10~20代で懲戒処分者数の差はたったの3人ですが、10~20代の方が大分多く懲戒処分者がいるように見えます。

また、30代と40代で懲戒処分者の人数は同じですが、30代の方が多く、かつ10~20代の次に多いように見えます。

中心がずれている円グラフ

この円グラフはそれ以外にも、問題のある点が数多くあります。わかりやすくした次のグラフを見てください。円を分割する点が中心からずれています。全て20%を表していますが、一つとして同じ割合には見えません。そのため、中心で分割しないと同じものが同じものに見えなくなるのです。

また、30代、40代、50代は10年区切りなのに、なぜ10代と20代はまとめたのでしょうか? もちろん10代で警察官になっているのは18歳と19歳のみということもありますが、まとめるのは適切とは言えません。そして、円グラフは「割合」を示すものです。なぜ割合で表さないのでしょうか?

こうしたグラフを見るときは必ず、普通のグラフに修正して検討し直してください。

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