「ビットコイン1400万円」が示唆する時代の転換点 現物ETF承認にUSDT台頭、さらに「トランプ期待」
暗号資産の代表格であるビットコインの価格が再び急騰している。11月13日夜に1ビットコイン=1400万円を突破。年初に600万円台だったビットコイン価格は3月に1000万円台を突破した後、値動きに方向感が出にくくなっていたが、年末に向けて活気づきそうだ。
足元の価格急騰はアメリカにおける2つのビッグイベントが起こした。11月5日に投開票となった大統領選でのトランプ氏勝利、11月6~7日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)での利下げ決定である。市場全体がリスクオンに傾く中、ビットコインは際立った価格上昇を見せている。
トランプ氏は最近、ビットコインに寄り添う姿勢を強調してきた。今年7月、テネシー州ナッシュビルで開催された世界最大級のビットコインのイベントである「Bitcoin 2024」に登壇。アメリカを「ビットコイン超大国」とする計画を公言していた。
年末には1500万円超え?
トランプ氏は次のような公約も打ち出していた。「暗号資産に厳しい規制を行ってきたSEC(証券取引委員会)のゲイリー・ゲンスラー委員長の解任」「透明性を重視し、業界全体に恩恵をもたらす規制の設計」などだ。
大統領に再選したら、アメリカ司法省が犯罪者などから押収して保有している約21万ビットコイン(2.7兆円相当)を売却せず、国家戦略的な備蓄に充てる予定だとも話していた。
市場参加者は年末にかけて、さらなる価格上昇の可能性を見込んでいる。ビットコインの民間最大級のオプション取引所「Deribit」における建玉状況の分析によると、12月27日までにビットコインが10万ドル(1500万円超)に到達する確率は34.56%と算出されている。
ビットコインは価格変動が大きいことで知られる。一例は「半減期」サイクルだ。
新たに発行されるビットコインの数が約4年に1度半減する半減期。過去、半減期を機に大相場を迎え、その後大暴落に見舞われた。ビットコイン誕生から4回目の半減期は今年4月だった。程度はともかく市場の波乱は今後も起こるだろう。
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