心配でつい口に「子どものやる気そぐ」NGな言葉 受験期は親子のコミュニケーションが重要に

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東大 家庭教師 青戸一之
子どもの受験が迫る中、どう声掛けをすればよい?(写真: Fast&Slow / PIXTA)
志望校合格者を次々と出す、プロの家庭教師。集団指導ではないため、どう合格に導いているのか、一般的にはあまり知られてはいません。しかし、そこには誰でも実践できる「教え方の極意」があります。『家庭教師の技術』を上梓した、15年を超える家庭教師・塾講師歴を持つ、青戸一之氏が極意をお話しします。

本人よりも親のほうが不安を抱く

受験シーズンもいよいよ終盤に差しかかってきました。この時期になると、受験生の心には不安や緊張が高まってくるため、家庭教師としては非常に気を遣います。

これは生徒に対する声かけだけではありません。それよりもむしろ、親御さんのコミュニケーションの取り方に対するお願いのほうが重要になってきます。親の接し方や声かけ1つで、子どもの心は安らぎもすれば苦しくもなるからです。

今回は、受験期の子どもに対してどんな接し方をすればいいのか、親の理想的なスタンスについてお伝えしたいと思います。

家庭教師の仕事をしていると、教育熱心な親御さんにお会いすることが珍しくありません。テストの点数や偏差値など、子どもの成績の動向を常にチェックしながら「うちの子はこれで大丈夫でしょうか?」と、本人よりも親のほうが不安になっているようなご家庭です。

このような親御さんは、我が子を心配する気持ちから、あるいは危機感や反骨心をあおる目的から、「こんな成績では無理」「もっと勉強しなさい」という声かけをされるケースが多いです。

そこまで過剰な心配はしなくても、試験が近いのに子どもがスマホを触っていたりゲームをしていたりするのを見ると、「勉強しなくて大丈夫かな?」と感じて、つい同じようなことを言いたくなる親御さんも多いのではないでしょうか。

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