ロジカル思考を過信するコンサルが失敗する理由 人は正論だけでは動かず感情変化がポイント
コンサルタントは形ある製品がない商売なだけに、その知識や戦略を伝えるための「言葉」を武器にしなければいけない。
では、やり手の経営者や知識豊富な現場の人間、さらには百戦錬磨の上司を前にしたとき、コンサルタントたちはどのような伝え方を意識しているのか?
大手総合コンサルタントファームで働きつつ、プレゼン講師やSNSでコンサル仕事術を発信する、しゅうマナビジネス氏は「まず3秒の一言で、相手に聞く姿勢になってもらうことが重要だ」と話す。
同氏の著作『3秒で伝える コンサルが使う[シンプルな言葉で相手を動かす]会話術』から一部内容を抜粋し、コンサルが駆使する伝え方のコツを紹介する。
ロジカルシンキングを学びすぎると「理屈っぽくなる」
3秒で伝える意識を持つと、ただ情報を並べるのではなく、物事の本質を考えたうえでシンプルに伝えられるようになります。
話す前に少し立ち止まり、「今、最も伝えるべき内容は何か」「相手にとってわかりやすいシンプルな言葉は何か」と考える。
それはロジカルシンキングの思考訓練と同じような効果を生み、物事を論理的に考える力が身につくはずです。
ただ、ここで勘違いしてほしくないのは、「論理的に考える」と「論理的に話す」はまったくの別モノだということです。
現役コンサルとして誤解を恐れずに言えば、ロジカルシンキングを学んだだけでは「相手を動かす説明」ができるようにはなりません。なぜなら、コミュニケーションとは、あくまで“相手ありき”だからです。
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