リピート率75%「新感覚スーツ」を生んだ発想 ユニクロも嫉妬する元水道会社の"非常識"
「休息時の疲労回復ではなく、そもそも仕事で疲れなければ休息もいらないんじゃない? という逆転の発想から『ワークリカバリー』というコンセプトを打ち出しました」と関谷社長。
10月17日にクラウドファンディングサイト「Makuake」でファンディングを開始したところ、目標額50万円に対して、12月4日時点で620万円の応援資金を獲得している。「予想外、と言いたいところですが、ここまでの反響はある程度予想できていました。というのも、WWSには根強いファンが多いんです」(関谷社長)。
実際、同社によると、WWSのリピート購入率は75%。しかもリピーターのほとんどが7回以上購入するという。アパレル業界では35%前後のリピート率が一般的といわれる中、 WWSの突出ぶりは際立っている。
発端は作業着の社内プロジェクト
伸縮性にすぐれ、軽量で、毎日洗えて、アイロンがけがいらない――従来のスーツに比べてこれらの機能性を打ち出した「機能性スーツ」は、特にコロナ禍以降、人々のワークスタイルの変化とともにビジネスパーソンの間に浸透しつつある。
「感動ジャケット」(ユニクロ)、「リバーシブルワークスーツジャケット」(ワークマン)、「ゼロプレッシャースーツ」(青山商事)など 大手アパレルメーカーや紳士服チェーンなどが続々と参入し、1つのカテゴリーを形成している。
その機能性スーツの“元祖”は、2017年に販売を開始したWWSであることは意外と知られていない。しかも、そのWWSを開発したオアシスは、もともとはアパレルとは無縁の「水道事業会社」(現在は事業を売却)だった。
大学卒業後に栃木・宇都宮で父が営む水道工事会社に入社した関谷社長。「下請け依存から脱却したい」と、大学との連携でオゾン洗浄技術を独自開発。水道管のメンテナンス事業を立ち上げ、ビジネスモデルを大きく転換した。
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