漠然と「もう一度説明してもらえますか?」と言うのはやめて、まず、自分が理解できていることを話します(「〇〇というところまでは理解できたのですが……」)。そうすれば、教師は的を絞って説明できます(時間の短縮にもなります)。
ビジネスパーソンにも求められるスキル
的を絞った質問をすれば、自分なりに学ぼうとしていることを示せます。自分で理解できた部分と理解が不足している部分を(簡潔に)伝える準備をしてから聞きましょう。
心配性の人は、こうしたアドバイスでも納得いかないかもしれません。では、いったん頭を切り替えて、先生の視点からみてみましょう。
質問によって助かるのは、質問をした人だけではありません。質問には、教師に感想を伝える意味合いもあるのです。まともな教師であれば常に学生の表情をうかがい、混乱させていないかをみています。しかし、それにも限度がありますので、「直接感想を言ってもらえるとありがたい」と思うでしょう。
もう一度説明することが時間の無駄になるかについてですが、それを判断するのはあなたではありません。教師である私たちの側で判断することです。もし質問に答えるメリットがないと思えば、「先に進まなきゃならないから、後でまた取り上げることにしよう」と伝えます。
最後に、「恥ずかしい」という理由で質問できない場合の対処法について。「質問を恐れない」というのは、無知だと思われるとしてもしっかりと身につけるべきスキルです。
仕事では、誰もが自分の性格や能力に反することをしなければなりません。たとえば外交的でコミュニケーション好きな営業職でも、週に1日はデスクワークをしなければならないでしょう。質問するのが好きでなくても、「これはシャイな性格の一部だから変えられない」とは思わず、スキルの1つであり、改善の必要があることなのだと考えてください。
教室では、できれば一番前の席に座りましょう。そうすれば他の人が見えなくなりますし、多少は人目が気にならなくなるかもしれません。まずは練習として、言葉の意味を聞くなど、短めの質問から挑戦してみましょう。質問をすることに完全に慣れることはないかもしれませんが、努力した分、質問をするのが楽になるでしょう。
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