「女性たちの貧困」三浦貴大が感じた驚くべき現実 「パパ活はテニス部の活動費のために」のリアル
――三浦さんが演じたライター役の﨑田のキャラクターについてどのような印象を持ちましたか?
三浦:自分の仕事にプライドを持っていて、自分が伝えたいことに尽力している人なんじゃないかなと感じました。だからこそ人に寄り添うのではなく、相手に踏み込みすぎている部分もあるのではないかと。いろいろな失敗もしてきた人でしょうし、でもおそらく人を思いやる気持ちもある人だと思うので、あまり冷たい人に見えないようにしようと思いながら演じました。
「父親を捨てろ」発言で思うこと
――ドラマの中で、医大生の女性がテニス部の活動費を稼ぐためにパパ活をする話がありました。この話を記事にするとコメント欄が炎上。パパ活をするなら部活を辞めれば、といった意見が殺到しましたが、三浦さんはどう思いましたか。
三浦:僕が(彼女を記事にする)ライター﨑田を演じたこともありますが、彼女を叩く気持ちにはならなかったですね。﨑田は親がリストラされたのは彼女のせいではなく、彼女が望んで貧困になったわけではないと考えますが、実際そうですよね。みんなと同じようにテニス部で楽しみたいというささやかな望みさえ責めるのかと﨑田は言いますが、僕の気持ちもそれに近いかもしれません。自分だけじゃどうにもならないことがありますよね。
――ドラマの中で印象に残っている場面はありますか?
三浦:趣里さん演じる編集者・摩子が取材を重ねながら、自らの貧困に気づいていくところですね。摩子自身シングルマザーでお金も時間も余裕がなくて、実は自分も貧困の瀬戸際にいる人なんだって初めて気づく場面です。
そもそも世間から貧困だと認識される人も、たぶん自分自身は貧困だと思って過ごしていないような気もするんです。自分に近い状況の人を見て、初めて自分も貧困と気づいたり。確かに、自分の学生時代を思い起こすと周囲にこういう人いたよねと思ったり。でも当時は周りから見たらそれが貧困だと思ってなかったけど、実は自分の周りにも貧困はあるんだと実感しました。
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