「子どもの学習意欲」がどんどん高まる親の語り方 好奇心を掻き立てるストーリーテリングの方法
可能なら、子どもが関心を持っていることに絡めて、こうした話をしてあげられるといいでしょう。子どもがサッカー好きなら、「サッカーは最初、どんなスポーツだったか知ってる?」とか、「サッカーボールって、五角形と六角形でできてるって知ってた? なんでこの2つの図形でできてるんだと思う?」など。
好きなことなら、お子さんは興味を持って、ワクワクして研究を発展させていくかもしれません。お子さんが興味を持ってくれることが、何より大切なのです。
物語の「ヒーロー」の選び方
物語を語る際は、過去の偉人や今を生きる専門家など、実在の人物について語るのもオススメです。なぜなら、児童期の子どもは「ヒーロー崇拝」をしやすい傾向があるからです。自分にできないことができる人にあこがれて、自分もそうなるためにはどうしたらいいかと真剣に考えられるのが、児童期の子どもです。
かつて、モンテッソーリ小学校には、海洋生物学者のシルヴィア・アールにあこがれて熱心に研究する子どもや、画家のフリーダ・カーロに夢中になって彼女の作品や生涯を熱心に調べている子どもがいました。また、自分が受けている教育の創始者であるマリア・モンテッソーリにあこがれて、「こんなすばらしい教育法をつくってくれて、ありがとう!」と手紙を書く子もいました。実在の人物にあこがれて、そうした人物の生き方を学ぶことで、子どもは現実の社会を生き抜く力をメキメキとつけていきます。
残念ながら日本の場合、動画やゲームといった商業サービスの影響を強く受けて、実在の人物の偉業よりも、そういう刺激に夢中になっている子どもが多いのが実情です。そこから学べることもあるとは思いますが、地球や宇宙の歴史を学び、自分の人生の師となるヒーローを求める時期の子どもが、そうしたものばかりに触れていることが、後々どんな影響をもたらすか、大人は真剣に考える必要があります。
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