「君達もいずれ歳を取る」働かないおじさんの主張 反発の声は若手を優遇する経営陣に対しても
バブル期と現在で大きく違うのは、雇用環境です。バブル期の雇用は正社員が中心で、雇用が安定し、実質賃金も上昇傾向でした。それに対し現在、雇用者全体に占める非正規雇用の割合は36.9%(総務省「労働力調査」2022年)に達し、雇用が不安定で、実質賃金も減少傾向です。
非正規雇用には若い世代が多いことから、不遇をかこっている若い世代が引き続き雇用・賃金が守られている中高年社員を妬み、批判を強めていると推測することができます。
真面目に働くという不思議
もう一つ、筆者が「働かないおじさん」に関するコメントを求めたのに、若い世代の働き方について次のような指摘がありました。
「私も若い頃は、残業や休日出勤を厭わず、安月給で頑張りました。でも、今になって思うと不思議です。誰だって長時間労働や低賃金は嫌なはずなのに、どうしてあの頃は真面目に働いたんだろうなあ、と」(輸送機)
同じように、知り合いのアメリカ人の経営者から、「高い給料をもらって働かなくてもクビにならないなら、働かないのが当たり前。逆に日本の若い労働者は、激安の給料でどうして真面目に働いているわけ? そっちの方がよっぽど不思議」と言われました。
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