「アイドル育成コース」佐久長聖高校、驚きの挑戦 全員黒髪・6人組の「7限目のフルール」驚く素顔

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また特筆すべきは、彼女たちはライブアイドルという存在をみな一様に知らなかったことにある。

いわゆるメジャーの乃木坂46やAKB48の存在は知っており、ライブも行ったことがあるメンバーもいたが、ライブハウスでのライブ活動をメインとするアイドルのライブは行ったことがなかったのだ。

つまり、憧れていたアイドルと現在地との乖離が大きい状態にある。

高校のバスにゆられ、都内のライブハウスでほかのアイドルたちとの対バンライブ(複数のアイドルが決められた持ち時間で出演するライブイベント)に出演する。

かたや、事務所所属やフリーでファン獲得や売上達成のために日々必死になっているライブアイドルたち。かたや、「アイドルコースの生徒として3年間頑張る」高校生たち

その立ち位置の違いは明確だろう。

「高校生として学びのある充実した3年間を過ごす」ことを目的とするため、究極的には「売上を達成しなくてもいい」わけである。

左から片岡和さん、高柳咲彩さん、竹内花春さん(写真:松原大輔)

「最高の高校生活」の延長線上にあるアイドル活動

佐久長聖高校の佐藤康校長も次のように話してくれた。

「大人たちは子どもたちに夢を持てと言いながら、夢の中身によっては否定するという矛盾があります。夢はアイドル、それは典型ですね。その矛盾を親も子も解消できるコースと考えています。3年間頑張ることで、引き続きアイドルとして活動を続けたいメンバーは夢の継続、または、そこから派生する新たな目標ができたメンバーは次の夢も見られることになりますし、方向転換も計れます。そんな高校生活が送れれば最高と思っています」

彼女たちの夢は3年後もアイドルであるのか、それとも違うものになるのかそれはまだわからない。

だからこそ「新しい形のアイドル像を見せてくれるのでは」という期待値も膨らむ。

アイドルにかける青春

言葉にするのは簡単だが、3年生の夏、彼女たちが見る景色は間違いなく青春そのものになるだろう。

*この記事のつづき:「『"教育としてのアイドル"1期生』に"本音"を聞いてみた」

松原 大輔 編集者・ライター

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まつばら・だいすけ / Daisuke Matsubara

富山県出身。編集者・ライター・YouTubeプロデューサー。中央大学法学部卒。在学中より故・永谷修氏に師事。大学卒業後、講談社生活文化局にて編集見習いとなる。その後、文藝春秋『Sports Graphic Number』編集部などで編集者・記者を経て、2018年に独立。書籍の企画、編集や執筆活動、YouTubeの動画制作・プロデュース、アーティストマネジメントなどを行っている。

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