AKB48スタイリスト・茅野しのぶさんの挑戦と挫折 痛恨のミスと秋元康氏の言葉で考えを改めた
茅野さん:衣装制作に携わるスタッフは今20人くらい在籍しているのですが、それぞれの得意・不得意をよく理解して「このアイドルグループはこの子が得意」とか、「2.5次元舞台だったらこの子が詳しい」みたいに、長所を思う存分発揮できる環境を用意してあげたいですね。
個々が能力を発揮できれば、「チームとしての力」も一層大きくなる。
さらに自身の経験を踏まえて「もっと多くの若手にチャンスを与えていきたい」と意気込む。
茅野さん:今私がこうやってお仕事できているのも、22歳のときに秋元さんがチャンスをくれたから。
どんなに魅力的で才能がある人でも、チャンスが巡ってこない限りはそれを発揮できない。
逆に言うと、チャンスを与えてあげれば思わぬ逸材が発掘できるかもしれません。若い才能をどんどん発掘して、組織としてより大きく成長していきたいですね。
どんなに魅力的で才能がある人でも、チャンスが巡ってこない限りはそれを発揮できない。
逆に言うと、チャンスを与えてあげれば思わぬ逸材が発掘できるかもしれません。若い才能をどんどん発掘して、組織としてより大きく成長していきたいですね。

(写真:洞澤 佐智子(CROSSOVER))
失敗から学んだ“三つの視点”
「アイドル衣装と言えば、オサレカンパニーの茅野しのぶ」。そう言っても過言ではないほど、業界をけん引するプロフェッショナルとして唯一無二のポジションを確立している茅野さん。
最近ではアイドル衣装に限らず、学校制服や医療制服をデザインするなど各所からオファーが殺到している。
そんな茅野さんが「プロ」として仕事をする上で心掛けていることは一体何だろうか。
問い掛けると、「仕事に関わるすべての方の要望に、100%で答えること」と笑顔で答える。
茅野さん:「自分の心に刺さるものを作る」では、アマチュアの仕事なんですよね。
だからこそ私は「三つの視点」を大事にしています。
だからこそ私は「三つの視点」を大事にしています。
それは「アイドル本人の視点」、「事業のプロデューサーやクライアントの視点」、そして「ファンの視点」の三つを指す。
これらを大切にするに至った経緯は、AKB48のデビューまもない頃にまでさかのぼる。
茅野さん:初期のAKB48は、ファンがいてこそ成り立っていました。それなのに、初めてアキバにある劇場以外の会場でコンサートをした際、ファンをがっかりさせてしまったんです。
プロデューサーの秋元さんとは「いつもと同じような衣装を着て、“劇場から飛び出してきた”みたいなコンセプトが成功するだろう」って話していました。
でもいざ当日を迎えたら、「せっかくの大きな会場なのに、いつも通りか」ってファンの声が耳に入って。
プロデューサーの秋元さんとは「いつもと同じような衣装を着て、“劇場から飛び出してきた”みたいなコンセプトが成功するだろう」って話していました。
でもいざ当日を迎えたら、「せっかくの大きな会場なのに、いつも通りか」ってファンの声が耳に入って。
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