30代後半で同僚と恋仲に!晩婚のリアル 大人の経済力を背景に「即断即決」

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「うちの会社は県内の営業拠点を数年おきに異動するのが慣例です。ダンナとは新入社員のときに配属先の営業所で会って、4年間ぐらいは一緒に働きました」

直美さんと昭男さんが勤める会社の営業拠点は男性社員が大多数を占め、新入社員の女性はチヤホヤされがちだという。当時はお酒もそれほど強くなかった直美さんも例外ではなく、先輩たちにかわいがってもらったと振り返る。昭男さんもそのひとりであり、「やたらと話しかけてくる、気のいいお兄ちゃん的存在」だった。しかし、恋愛関係に発展することはなかった。昭男さんはすでに結婚して子どももいたからだ。

典型的な「結婚先延ばし」派

昭男さんの離婚と直美さんとの再婚話は、しばらく脇に置いておこう。「若い頃は多少チヤホヤされた」という直美さんが、なぜ20代のうちに結婚しなかったかを聞いておきたい。

「短大生時代に付き合い始めたバイト仲間の男性とは、社会人2年目で別れました。相手の実家にもよく遊びに行っていて、お母さんやお祖母ちゃんには『いずれお嫁さんに来る人』としてかわいがってもらったのです。でも、私は結婚願望がずっとありませんでした。

自由がなくなってしまいそうだし、家庭に入って家事をしている自分も想像できなかった。だから、結婚相手というよりも『会っていて楽しい人』とばかり付き合ってしまいましたね。おいしいものを食べさせてくるとか、行ったことのないところに連れて行ってくれるとか……」

30歳を過ぎるまで明確な結婚願望がないのは、われわれ晩婚さんによく見られる特徴である。一生独身で過ごすつもりはないけれど、「結婚は今じゃない」と思ってしまうのだ。仕事や遊びでまだまだやり残したことがある一方で、どっしり構えて「お父さん」「お母さん」になる自信もない。

20代前半で結婚する「早婚さん」たちは、このような自意識よりも本能が勝っているように感じる。筆者の友人に、24歳のときに「子どもが産みたくて仕方ない」と急に言い始めた女性がいる。有言実行で同期入社の男性と付き合ったとほぼ同時に妊娠し、結婚した。39歳の現在、3児の母である。ゴチャゴチャ考える前に、「体の声」に耳を澄ますことができる人と言ってもいいかもしれない。

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