バングラデシュで強盗事件多発、企業は日本人駐在員をどう守る?
--やはり怖いですね。夜と早朝はリキシャに乗らない。もし乗るなら夜と早朝を避ける。そして、昼間でも降り方には気をつけたほうがよい、ということですね。
あとは、よく言われることですが、抵抗してはいけません。腕力に自信のある方の場合、抵抗したくなると思いますが、そういう場面に出くわしてしまった以上は「襲われたら絶対抵抗しない。犯人の顔を見ずに、すぐに財布を渡す」べきです。
先ほどの3件のうち1件では、銃で「殴られた」ということですが、銃を持っている相手に抵抗して撃たれなかったことは不幸中の幸いだったかもしれません。
この半年で増加していますが、それ以前の事例でも抵抗した場合、間違いなくナイフで切られるか、モノで殴られています。「相手が抵抗したら切る」という事に慣れているんでしょう。被害に男性も女性も関係ありません。抵抗した女性は刺されています。犯人は、3~5人のグループ犯が普通です。
--抵抗した場合、間違いなく傷を負うということですね。
3つの事件でさらに驚くのは、いずれもが治安が良さそうな外国人居住区で発生したという事です。1件は夜8時の外国人居住区のメインストリート上で発生しています。安全な場所はないと言えるかもしれません。
--安全な場所がない。なかなか、厳しいですね。
そもそも夜が暗いです。正直、日が沈むと「ダッカ中心街」ですら暗くて足元がよく見えません。中心街の道といってもあちこちに穴があるんですね。暗い中で落ちないかどうか気をつけながら歩かなくてはいけません。これはインド・デリーよりひどいと思います。
インドでは「変なものを踏まないか」、バングラでは「穴や水たまりに落ちないか」を気にしなければいけません。ダッカはデリーと比較して野良牛がいない分、汚物がある確率は低いと思います。どちらにしても、「何でこんなに緊張しながら歩かなければいけないんだろう」と思いながら歩くんですね。普通に「夜歩く」ということさえ、ままなりません。