「EVの未来像」自動車ショーの車をタイプ別に分析 電動化が加速、国内メーカーのコンセプトカー

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本田技研工業の「PRELUDE Concept」(筆者撮影)
本田技研工業の「PRELUDE Concept」(筆者撮影)

往年の名車を復活させたという点で、よりわかりやすいのが本田技研工業(以下、ホンダ)が発表した「PRELUDE Concept(プレリュード コンセプト)」だ。ホンダの「プレリュード」は、かつて若者を中心に大きな支持を受けたクーペタイプのスペシャリティカー。とくに1980年代から1990年代に登場した2代目や3代目は、当時のクルマにない斬新なデザインなどにより、女性からも大きな支持を受け、女性を誘ってドライブするのに最適なクルマ、いわゆる「デートカー」という流行語も生み出した名車だ。

その車名を受け継ぐのがPRELUDE Concept。車体には、元祖と同じクーペスタイルを採用しつつも、より流麗なフォルムとすることで、現代的スポーツカーのテイストを演出。パワートレインなどの詳細は明らかになっていないが、ハイブリッドシステムを採用する電動化モデルであることで、高い環境性能も持つ。足まわりには、大径の前後20インチホイール、高い制動力を発揮するブレンボ製ブレーキなどを装備し、スポーティなスタイルに貢献する。

初代を彷彿とさせるダイハツのビジョン・コペン

ダイハツ工業の「VISION COPEN」(筆者撮影)
ダイハツ工業の「VISION COPEN」(写真:三木宏章)

一方、ダイハツ工業(以下、ダイハツ)では、オープンスポーツカーの「コペン」を進化させた「VISION COPEN(ビジョン コペン)」を展示した。スタイルには、2002年に登場した初代モデルを彷彿させる丸味を帯びたデザインを採用。現行のコペンは軽自動車規格だが、コンセプトカーでは、車体を大型化したコンパクトサイズの乗用車とし、パワートレインも排気量を658ccから1300ccへ拡大。CN(カーボンニュートラル)燃料の活用を見据えた内燃機関とFRレイアウトにより、環境に配慮しつつも、スポーティな走りを楽しめるという。また、電動開閉式ルーフ「アクティブトップ」も現行モデルから継承し、オープンカーならではの爽快なドライビングを提供する。

トヨタ自動車の「FT-Se」(筆者撮影)
トヨタ自動車の「FT-Se」(筆者撮影)

スポーツモデルのコンセプトカーとしては、ほかにもトヨタがBEVスポーツ「FT-Se(エフティー エスイー)」を発表した。先述したSUVタイプのFT-3eと主なコンポーネントを共有しつつ、操縦安定性や空力性能をさらに追求したモデルだ。

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