クリエーティブな人が軽井沢で子育てする理由 首都圏で暮らしていた若い世帯の移住が増加
マレーシア在住の野本響子さんは著書『子どもが教育を選ぶ時代へ』の中で、「子どもが教育を選べるようになっていくことこそが、21世紀が目指す姿」だと述べている。マレーシアはすでにそのような状況になっているようだ。東京や軽井沢ではそれに近い環境ができつつあるのかもしれない。
新しい住民によるイベント企画
軽井沢近辺では、新しい住民による店舗開店やイベント企画が相次ぐ。クリエーティブな移住者たちのこうした動きは、学校や地域社会に新しい風を送っている。
9月には「軽井沢ブックフェスティバル」というイベントが開かれた。青空の下に広がる芝生に、アウトドアの服装をした参加者が集まる。ステージにはブックコーディネーターの内沼晋太郎さん、NPO法人「読書の時間」の田口幹人さんら専門家の姿があった。
書評家や装丁家から、学校の教員や中高生まで、幅広い人たちが本のために集まっていた。企画を担うメンバーも、都内の出版社勤務のひのなおみさん、軽井沢に移住した後に出版社「あさま社」を立ち上げた坂口惣一さんら、本にまつわる仕事に関わる方々だ。
物販を眺めていると、「軽井沢の小中高校生の有志で、イベントを企画しています」と、12月に町内で開催される「本日和」の案内をもらった。実行委員には、軽井沢町の公立学校、軽井沢風越学園、ISAKなどの学校の生徒が名を連ねている。移住者も地域住民も分け隔てなく過ごしながら、さまざまなイベント企画が生まれている。
移住者には、「子どもたちのため」「教育のため」という気持ちが強いかもしれない。しかし、大人が自分たちの「好きなこと」について話す姿や、交流の様子を見ていると、地元では予想以上の化学反応が起きているように思える。
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