クリエーティブな人が軽井沢で子育てする理由 首都圏で暮らしていた若い世帯の移住が増加
教育感度の高い保護者が集まる理由については、「新しい学校の開校が続いていることは、若い人が子育ての土地として軽井沢を検討する理由になっていると感じる」と話す。
「若い世代が増えることはとてもうれしい。先進的な価値観を持つ人、起業家やクリエーターの方も多く、交流も生まれている。若い世代に目を向けてもらうことは、観光地としての課題でもあるので、ヒントをいただいている」(新宅さん)。
日本初の全寮制国際高校
2014年、次世代のリーダーを志す生徒が世界各地から集う、日本初の全寮制国際高校「インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(ISAK)」が軽井沢に開校した。国際的教育機関であるUWC(ユナイテッド・ワールド・カレッジ)の国内初の認定校でもある。
「社会を変革するチェンジメーカーの育成」を目的に設立され、授業はすべて英語。80カ国から、さまざまな経済状況を背景に持つ生徒が集まる。設立から10年目を迎え、卒業生は日本国内のみならず、オーストラリア、カナダ、アメリカ、シンガポールなど世界各国へ羽ばたいている。
経済状況にかかわらず教育を受ける機会が与えられるべきだとの考えから奨学金制度が充実している点が特徴だ。
2020年には幼稚園から小学校、中学校までを含む、軽井沢風越学園が開校した。幼稚園・小学校・中学校の12年間にわたり、異年齢で交流しながら学んでいく。学校でのカリキュラム、ルールなどを、子どもと大人が一緒になって考え、つくり上げていくスタイルを掲げる。
軽井沢だけではない。首都圏からの距離や自然環境などの条件が似通った、御代田町や佐久市を移住先に選ぶ人もいる。御代田町の人口も急速に増えている。「昔から県外からの移住者が多く、人口の半分が移住者。移住者、地元民といった意識があまりない」と同町企画財政課の中間久雄さんは話す。
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