風邪?「秋の花粉症」を疑うべき5つのポイント ブタクサ、カビ、ダニ…秋はアレルギーの季節
とくにこの時期、公園や河川敷でレジャーを楽しんでいたら咳がでる、といった症状は、秋の花粉症を疑うべき典型例だ。
春の花粉症はスギやヒノキなど「樹木」が主だが、秋の花粉症は、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラなど「草」の花粉が問題になる。
ブタクサとヨモギはキク科、カナムグラはアサ科の植物で、河川敷や公園などはもちろん、そして住宅地やオフィス街のちょっとした植え込みなどにも生えている、要は雑草だ。
秋に多い「草」の花粉症、なぜ増えている?
これら草の花粉は、春のスギやヒノキなど樹木の花粉と異なり、遠くまで飛ぶことはないのが特徴だ。花粉の飛距離は数メートルほどに限られる。だから外に出ただけではなんともないのだが、身近なところに生えているし、とくに意識もしないような雑草なので、知らぬ間に近づいて花粉を浴びてしまう。
ブタクサ、ヨモギ、カナムグラ花粉の飛散時期は8〜10月、飛散のピークは9月だ。ブタクサはいまや沖縄を含む日本全国に分布しているが、もともとは北アメリカから侵入した外来種だ。だから、アメリカでは花粉症といえばブタクサ、というイメージらしい。繁殖力が旺盛なので、公園や道路脇、河川敷など土のあるところならば育ち、花粉をさかんに飛ばす。
しかも、アメリカでは気候変動のせいで、1995年から2015年の約20年間にブタクサの生育に適した期間が2週間から1カ月程度長くなった、とされている。7〜10月とされてきた開花期間が長くなっているのだ。
気候変動により気温の高い時期が長くなり、かつ二酸化炭素濃度が上昇するほど、ブタクサの繁殖には好都合というわけである。
ブタクサ花粉症では、目のかゆみやくしゃみ、鼻水、鼻づまりといった基本症状に加え、咳が出やすい。
ブタクサの花粉は、スギ花粉に比べて半分ほどとサイズが小さいせいだ。スギ花粉が鼻毛などにキャッチされて主に鼻の症状を呈するのに対し、ブタクサ花粉は気管支まで侵入する。そこで気管支の粘膜にアレルギー性の炎症を起こし、咳や痰などの症状を引き起こす。もともと喘息もちの方では、発作が起きたり、咳などの症状が悪化してしまう。
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