ビジネス、ローカル、買い物客、観光客など、人でひしめくエリアに来たのは、理由がある。この街に、数多くの語学学校があるからだ。母国語が英語であるオーストラリアには、世界中から英語を学びに人々がやってくる。
日本人も同様である。近年、日本から若者がワーホリでオーストラリアにやってくる理由として、英語を学びたいから、というケースは少なくない。そして多くの若者たちは、このエリアにある語学教室から滞在をスタートさせるのである。
オーストラリアのワーホリの仕組み
若い旅行者が長期休暇を取り、旅をしながら短期雇用で収入を得ることができる仕組み、ワーホリ。ビザの申請条件は、18歳から30歳まで。ただし、渡航時に31歳になっていることは問題ない。子どもの同伴はできない。
そして各国ともに、ワーホリビザの活用は一度だけ。オーストラリアでワーホリを経験したら、もう一度、というわけにはいかない。ただし、再びワーホリでカナダに行ったり、ニュージーランドに行ったりすることは可能だ。
ワーホリの過ごし方は、さまざまだ。英語を学びたい、友達を作りたい、旅をしたい……。コミュニティーに属したいと語学学校に通うところからスタートする若者が多いが、英語力には自信があるから、とすぐに旅を始める若者もいる。
オーストラリアであれば、ずっとシドニーやメルボルンなど大都市で過ごすケースもあれば、ケアンズやパースなど観光地を巡ったり、リゾートで過ごしながら、あるいは地方の農場でアルバイトを続ける若者もいる。
就くことができる仕事については、職種や業種に制限はない。持っているスキルや経験、さらには英語力でさまざまな仕事に挑戦できる。カフェやレストラン、バーなどの飲食業から、イベントスタッフ、ハウスキーパー、船の甲板員、建設作業員、受付などの事務やIT関連の仕事などなど。真珠の養殖やジンの蒸留工場なんてところも。
冒頭に書いたが、NHKの番組でもブルーベリー摘みで50万円稼ぐ若者たちが紹介されていた。まさしく「出稼ぎ」に見えた農場での労働は、実は理由があった。
オーストラリアでは、ワーホリで行って約3カ月、農場で働いてくれれば、原則1年のワーホリが、2年目も滞在できるようになる仕組みになっていたのだ。
さらに2年目に約6カ月、農場で働けば、3年目も滞在できる。最長3年、滞在するために、あえて農場で働いている若者たちも少なくなかった。
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