JR西、学生向け鉄道インターンの「熱い5日間」 電気・車両などの「普段見えづらい」鉄道現場を体験

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実際に運転機器を取り扱い、乗務員がどのような操作を行っているか、それにより車両はどのような動作をするのかを見る(写真:村上悠太)

鉄道の仕事、と聞くと運転士や車掌、駅員というように、普段の利用シーンでもいわゆる“見えやすい業務”を想像する人が多いのではないだろうか。この傾向は求人の場でも同じように見られ、それら運輸系統の職種に対し、鉄道施設の保守や電気関連、車両の保守といった技術系統の業種については、われわれの日常生活や鉄道の安全運行に欠かせない存在にもかかわらず、その仕事が“見えづらい”ことが起因して、新卒者の採用人員の確保に苦心している鉄道事業者が少なくない。

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広島地区における在来線の一大拠点

そんな中、JR西日本は初の試みとして、技術系統の職種に特化した5日間にわたるインターンシップを実施した。実施したのは主に中国地域の在来線を管轄する中国統括本部で、2025年3月に大学・高等専門学校を卒業見込み、もしくは大学院修了見込みの学生が対象だ。初日と最終日を除く3日間で電気・車両・施設の各技術職の現場をそれぞれ1日かけて回り、その業務を見学・体験する。今回はそのうち3日目に行われた車両検修現場でのインターンシップに帯同した。

この日の会場となったのはJR広島駅から東に位置する、下関総合車両所広島支所だ。こちらでは広島近郊を走行する227系電車のほか、気動車、観光列車「etSETOra」などの検修、修繕などを行っている、広島地区における在来線の一大拠点だ。

3日目の会場となった下関総合車両所広島支所の入口には参加学生を歓迎するメッセージを掲示(写真:村上悠太)
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