女の子は「算数」が苦手?男女の知られざる意外な差 「理系=男子」子に先入観を持たせない親の関わり方

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現在、国を挙げて理系の人材を増やそうという取り組みがあることをご存じでしょうか。政府の教育未来創造会議では、自然科学(理系)を専攻する学生を世界トップレベルである5割程度まで増やすことを目指すと提言されました。

特に女子生徒は、高校1年生時点で4割の女子生徒が国際的にも比較的高い理数リテラシーを持っているにもかかわらず、大学で理工系を専攻する女性は7%にとどまるなど、理系に進む女子生徒が少ない点が問題視されています。

女の子が理系を目指すことに能力的な不利はない

提言では、「女性は理工系に向かない」との偏見から脱却し、理工系や農学系の分野をはじめとした女性活躍を進め、女性があらゆる分野で自ら持つ能力を発揮できる社会を産学官一体となってつくっていく、とまとめられました。

そのための施策例として、

・ 大学入学者選抜等で女子学生枠の確保に積極的に取り組む大学等への支援強化
・ 理工系や農学系の分野に進学する女子学生への官民共同の修学支援プログラムの創設
・ 中学校や高等学校への出前講座など、女子中高生の理系分野への興味を高め、ロールモデルに出会う機会の充実
・ 大学教員等の出産・育児等のライフイベントと研究活動の両立支援

といった項目が挙げられており、どう実現されるか今後の政府の取り組みが注目されます。

今回は「女の子は算数が苦手」と一般的によく言われることについて、データ上に根拠はないこと、女の子から理系を遠ざけないための関わり方が大切であることをお伝えしました。

理系分野は、ITテクノロジー、環境、農業と、この先の時代にますます需要が高まっていく分野です。女の子を理系から遠ざけないために、まずは私たち大人世代が偏見から脱却することが大切です。性別を意識することなく、本人の学びたい意欲に寄り添って力を伸ばしてあげましょう。

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今木 智隆 RISU Japan代表取締役

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いまき・ともたか / Tomotaka Imaki

京都大学大学院エネルギー科学研究科修了後、ユーザ行動調査・デジタルマーケティング領域専門特化型コンサルティングファームのビービット入社。金融・消費財・小売り流通領域クライアントなどにコンサルティングサービスを提供し、2012年から同社国内コンサルティングサービス統括責任者に就任。2014年、RISU Japanを設立。タブレットを利用した小学生の算数の学習教材で、のべ30億件のデータを収集し、より学習効果の高いカリキュラムや指導法を考案。日本国内はもちろん、シリコンバレーでもハイレベル層から、算数やAIの基礎知識を学びたいと、アフタースクールなどからのオファーが殺到している。

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