｢9カ月の赤ん坊もさらわれた｣ハマス奇襲の瞬間 イスラエルでは約150人が人質になっている

ハマスによる奇襲攻撃を受けたイスラエルでは大きなショックが広がっている（写真：The New York Times）

ガヤ・カルデロンが最後に家族から連絡があったのは土曜日の午前8時26分だった。妹のサハル（16）からテキストメッセージで「彼らはここにいる」と連絡が来た。

「誰が？」とガヤ（21）は言った。

「私たちは彼らから隠れている」とサハル。「私たちは家を出た」。

「どこにいるの？」ガヤは書いた。「どこへ行くの？」

返事はなかった。

弟の動画がインスタグラムに

日曜日になるまで、恐怖に怯えるカルデロンはソーシャルメディア上で行方不明の親族の痕跡を見ることはなかった。パレスチナの過激派に小道に突き落とされるイスラエル人の子どもの動画が現れたのだ。

「インスタグラムを見ていたら、動画があった。私の弟だった」

エレズ（12）とカルデロン一家の他の4人は、過去50年間で最も広範囲に及ぶイスラエル領土への侵攻の間に、パレスチナ武装勢力によって人質に取られた推定150人のイスラエル人（その多くは民間人）の1人であるとおそれられている。政府の声明によれば、他に約900人のイスラエル人が殺害された。

人質は、カルデロン夫妻の小さな村キブツ・ナハル・オズを含む、イスラエルとガザとの国境沿いの町の家々や、軍事基地、巨大な野外ダンス・パーティーで拉致された。