中国でiPhoneとファーウェイ・スマホ戦争が再開 「寝ていても売れる」iPhoneにファーウェイが挑む

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「最強のアップルアナリスト」と呼び声高い香港天風国際証券のアナリスト・郭明錤氏は、Pro Maxの需要は2022年を上回るが、Proは2022年よりも弱い。比較的安価なi15やi15 Plusは2022年とほぼ同様、と指摘している。

また、「華為のカムバックはiPhoneにまったく影響がないとは言えない」と指摘し、販売予約からは影響が見られない理由として、予約に「参戦」する消費者はアップルのコアファンであり、この層は最初から華為のターゲット層ではないからだとしている。

iPhone転売屋の相場も振るわない

華為がアップル新機種の販売にマイナスの影響をもたらす可能性はあるのか。また、顕在化する兆候はいつ表れるのか。業界では、指標の一つとして9月20日の正式リリース後、転売屋が販売相場をいくらにするのか観察しているという。

2022年を例に見ると、転売屋は新機種発売と同時にPro Maxを3000人民元(約6万1000円)に設定。しかし当日夜には300人民元(約6100円)になっていた。

Pro Maxの人気はあるがそれほど高かった訳ではなく、i14やi14 Plusでは問い合わせがなくて公式ルートでの供給で十分だった。予測を見誤り過剰にi14やi14 Plusを抱えた転売屋が多数散見されたのである。

一方、Pro機種の人気は高かったようで、高値を数日間維持できたという。

華為が複数のハイエンド5Gモデルを発売後、9月25日は秋の新作発表会を開催した。華為の華麗なる市場への帰還とアップル新製品との一騎打ちは、まだ始まったばかりといえるだろう。

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