中国でiPhoneとファーウェイ・スマホ戦争が再開 「寝ていても売れる」iPhoneにファーウェイが挑む

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アップルチャイナ以外のライセンス販売ルートでも、販売予約が過熱している。ECサイト「京東商城」(JD.com)の予約開始初日のデータを見ると、i15 Pro Maxでは143万人以上、Proでも113万人以上となっている。

同じECサイト「天猫」(Tmall)のアップルストア公式旗艦店では、初回リリースのi15 ProとPro Maxが開始から1分で完売。30分以内に9回補充を行ったが、それでも消費者を満足させられなかった。

また、口コミ宅配サービスで有名な「美団外売」は、i15シリーズの販売予約開始から30分で2億人民元(約41億円)の売り上げを記録したと発表している。

「iPhone禁止令」も影響弱い

現在のところ、ハイエンド5Gスマートフォン市場に華為技術(ファーウェイ)が返り咲いた影響は見られない。むしろ中国政府は国営企業従業員にiPhone使用禁止令を発布したにもかかわらず、アップル新機種の販売予約熱には影響は見られていない。

果たしてアップルの新製品は、中国では従来通り「寝ていても売れる」状況にあるのか。しかし、実際はそうでもないようである。

まず、アップルチャイナの公式サイトがダウンしたのは、2023年が初めてではないのだ。2022年i14シリーズで予約開始した際にも、同様にダウンしている。

次に2023年の京東商場でのi15 ProとPro Maxの予約数量は、それぞれ100万台を突破するスピードだという。しかしこれも2022年とほぼ同じ。i15 ProとPro Maxの予約開始3日間の数量を見ても、2022年と同じ状況だ。

つまり中国における2023年のi15 ProとPro Maxの予約状況は特段落ち込んだ様子はないが、世間で言われているほどの「予想を上回る」という状況にもない。4機種の合計販売予約数は2022年とほぼ変わらなかった。

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