「会費ナシ!」コストコ再販店が日本人ウケする訳 特大サイズを小分け、コンビニ感覚で利用も

拡大
縮小

そう話すのは、イーコストを運営するココドットCCOの谷口大樹さん。コストコの再販店は、コストコから仕入れた商品を、相場より少し高い価格で販売し、その差額で利益を得る“せどり”で成り立っているという。コストコ直営の販売店ではないため、会員証も必要なければ、再販側が自由に価格帯を決めることができると話す。

実は、こうしたコストコの再販店は、イーコスト以外にもある。

「stockmart(ストックマート)」や「COST TRADER MART(コストトレーダーマート)」など全国に50店舗近く存在し、どの店舗もイーコスト同様にせどりという手法を用いて、ビジネス展開をしている。その中で、急速に台頭しているのが神奈川県を中心に拡大を続けるイーコストだ。なぜ躍進しているのか?

自社の物流網の利用が安さの理由

「もともとココドットは、受注、梱包、発送、顧客対応といったECのあらゆる業務に対応する発送代行業を行っています。自社で物流をカバーできるため、コストコの再販店を構えたら、どこよりも安く、スピーディーに届けることができないかと考えました」(谷口さん、以下同)

昨年6月、物は試しとコストコで仕入れてきた約500品目の商品をアマゾンで販売したところ、「飛ぶように売れました」と谷口さんは話す。アマゾンで販売した商品は、コストコと比べると高い。だが、その他と比較すると安かった。たとえば、トイレットペーパーの最安値を検索すると、ココドットが仕入れたコストコのトイレットペーパーが表示される。「勝手に選ばれる」と谷口さんが話すように、仕入れてきた商品は瞬く間になくなった。

「継続してアマゾンで販売していたものの、たくさんの商品を仕入れるため、コストコさんから驚かれて(笑)。その後、コストコさんと話し合い、現在はきちんと許可をいただいて再販をしています」

コストコ イーコスト
トイレットペーパーも安く売られている(筆者撮影)
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT