大阪梅田「ロフト閉店」に見る雑貨店の栄枯盛衰 「宝探しの高揚感」を維持するには工夫が要る

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縮小
梅田ロフト
現在の店舗での営業を終了し、縮小移転する梅田ロフト。契約満了による移転とはいえ、雑貨店が置かれた、厳しい現状を示す出来事となった(筆者撮影)

大阪・梅田にある「ロフト」が現在の店舗での営業終了を発表し、話題になった。とはいえ、完全に店舗がなくなるわけではなく、梅田内での店舗移転なので、ある意味では「リニューアル」という形である。


梅田はロフトの旗艦店の1つ。だからこのニュースだけ見ると、ロフト自体の経営がマズいのか?と思ってしまうかもしれない。しかし、近年の決算を見ると、その業績は回復している。コロナ禍で業績が大きく落ち込み、2021年決算では22億円の純利益の損失を計上していたが、2024年決算では24億円にまで純利益が回復している。ロフトの競合他社にハンズ(旧東急ハンズ)があるが、ハンズがホームセンター大手のカインズに買収されたことに比べると、「粘っている」のは間違いない。

筆者はこのニュースを聞いて、さっそく梅田ロフトに足を運んでみた。そこで感じたのは、現在の「雑貨屋業態」が置かれている状況だ。競合他社だったハンズの事例も踏まえつつ、梅田ロフトから現在の雑貨屋を巡る状況について考えてみたい。

「生鮮食料品以外何でもある」梅田ロフト

梅田ロフトは大阪駅・梅田駅から歩いて数分のところにある(ただ、降り口を間違えるとえらい遠くなる)。

【画像11枚】閉店・縮小移転の梅田ロフト。さまざまな商品を置いているが、客数はやや少ない印象の店内
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