大捜索の初日はあいにくの悪天候だったが、2日目は打って変わっての晴天。この日は現場のボランティアも多かったようだ。
マッケナ氏は両日ともボートでネス湖最深部の水中マイク調査を行うほか、2日目は湖上調査を早めに切り上げ、ボランティア観察スポットを回って彼らと話をしたという。
残念ながら、今回の捜索ではネッシーは見つけられなかった。
録音し損ねた不思議な音
少し意地悪かなと思ったが、いくつかのメディアでも取り上げられた「水中マイクから4回ほど不思議な音(ノイズ)がしたが録音するのを忘れた」事件の真相について聞いてみた。
「弁解するわけじゃないけれど、あれは大捜索の前日の話で、ドキュメンタリー制作チームと機材をテストしていたときの出来事なんだ。水中マイクがちゃんと聞こえるか試すのが目的だったから、録音装置はオンにしていなかった。素人のミスと言われれば、確かにそうだ。水中マイクを使うなら、どんなときも録音装置をオンにするべきという教訓になったよ」
その音は、今まで耳にしたことのない実に奇妙なものだったという。「あんな音に出くわしたのは初めてだった」。
「『ザ・クエスト』では、ネス湖センターが所有しているソナー搭載の観光用ボートを使わせてもらい、初めて水中マイクをネス湖の最深部で使うことができたんだ。本番の2日間、同じスポットで水中マイクを使ったけれど、あのような音は二度と聞こえなかった。あとでいろいろ考えたけど、あれは湖底からガスが抜け出す音だったのかもしれない」
「ザ・クエスト」が毎年の恒例イベントになるという噂は事実だそうだ。ただそれは2025年からとのこと。来年は「ものすごくエキサイティングな企画」が予定されているが、詳しいことはまだ公表できないそうだ。
当面の目標は、調査専用のボートを購入するため、クラウドファンディングで資金を集めること。LNEのウェブサイトを立ち上げること。そして、ネス湖をいくつかの区画に分けて水中マイクで収音し、音のデータベースをウェブサイトで公開すること。
ネス湖について語るマッケナ氏からは、熱い情熱が伝わってくる。配偶者のキムさんはネッシーの存在をまったく信じていないものの、ネス湖に対する彼の情熱を深く理解し、活動を陰で支えてくれているという。
「ネス湖を一度でも訪れたことのある人ならわかるだろうけど、この湖には何とも言えない神秘的な美しさがある。ネス湖特有の自然現象が人々の目を騙すことがよくあって、『ネッシーの写真』とか『未確認生物の動画』と騒がれるものの多くは、説明がつくものなんだ」
ネス湖の謎を解くには、ネス湖を深く理解する必要がある。だから、今後も忍耐強く、地道な調査を続けていくという。
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