肝臓専門医が警告「運動が無駄になる」人の盲点 「筋トレ後の飲酒」は筋肉合成を3割も阻害

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飲酒で筋肉合成が減少(出所:『肝臓から脂肪を落とす お酒と甘いものを一生楽しめる飲み方、食べ方』)

ちなみに筋トレ前にお酒を飲んでも、血中のアルコール濃度は急激には下がらないので、結果は同じです。

むしろ、飲酒後に体を動かせば、脱水症状を起こしやすく大変危険です。サウナ後や暑い夏の熱中症予防でも同じこと。運動中や運動後の水分補給はアルコールを避け、水かお茶にするのが理想です。

それでも運動後にビールのノド越しやお酒による開放感を味わいたいという方には、ノンアルコール飲料がおすすめです。

現在、ドイツをはじめヨーロッパではノンアルコール飲料がすでにスポーツドリンクとして人気を博し、多くのアスリートが愛飲しています。最近、日本のスポーツメーカーも運動後に飲めるノンアルコールビールを開発しました。

筋トレ、サウナの後にノンアルコール飲料、というのはトレンドで、医学的にみても、スポーツドリンクやアルコール飲料を摂るよりおすすめできる水分補給手段といってよいでしょう。

「ノンアル」「微アル」で上手に減酒

「ノンアルコール」「微アルコール」の“低アルコール飲料”であれば、スポーツ後に後ろめたさを感じずに飲めますし、ふだんの生活でも、摂取アルコール量を減らすために大いに活用してほしいと思います。

実際、ビールのみならず、ワインやサワーなど、さまざまなアイテムがラインナップされていて、コンビニやスーパーの棚でもよく見かけるようになりました。

日本ではノンアルコール飲料は、アルコール度数が1%未満の飲料を指します。しかし、酒類業9団体から成り立つ酒類の広告審査委員会の自主基準では、「ノンアルコール飲料とは、アルコール度数0.00%で、味わいが酒類に類似しており、満20歳以上の者の飲用を想定・推奨しているものとする」と定義しています。

微アルコール飲料は、現時点で明確な定義はありませんが、アルコール度数1%未満、つまり0.5〜0.7%ほどのアルコールを含む場合が多く、近年の健康志向の高まりから各メーカーからさまざまな商品が登場しています。

低アルコール飲料の種類(出所:『肝臓から脂肪を落とす お酒と甘いものを一生楽しめる飲み方、食べ方』)
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