肝臓専門医が警告「運動が無駄になる」人の盲点 「筋トレ後の飲酒」は筋肉合成を3割も阻害

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お酒のようなテイストと雰囲気を味わうことで飲酒をしている感覚になり、単に水を飲むのとは効果が異なったのです。

アルコール度数0.00%のノンアルコール飲料なら、「休肝日」に飲むこともできます。ただ、いくらアルコールが含まれないとはいえ、飲みすぎて食事に影響しないようには注意してくださいね。

また、眠れない日にお酒に頼っている人も、ノンアルや微アルコール飲料に切り替えてみてください。得られるリラックス効果から、深く眠れることもあります。私もノンアルコール飲料にした日に、ぐっすり眠れるようになりました。

「あえて飲まない」ライフスタイル

こうしたノンアルコール、微アルコールの飲料が増えている背景には、体質的にアルコールを受け付けないわけではないのに、お酒を飲まない「ソバーキュリアス」という考え方の広まりがあります。

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ソバーキュリアスとは、「sober(シラフ)」と「curious(好奇心)」を組み合わせた造語で、お酒を飲める人があえて飲まない、あるいは少量しか飲まないスタイルを指します。そして、それを実践する人が「ソバキュリアン」です。

欧米では広く浸透していますが、日本でも若者を中心にこうした考え方から、ノンアルコール飲料を楽しむ「ソバキュリアン」が増加中。

この流れを受け、酒造メーカーはノンアル、微アル飲料の開発にも力を注いでいるのです。加えて250㎖や135㎖缶といったミニサイズのビール缶を展開するなど、ニーズに合わせた商品展開を拡大しています。

ノンアルコール飲料を専門にするバーも登場していて、飲む人も飲まない人も楽しめる世の中になってきています。

お酒を飲む場は、人とのコミュニケーションの場であり、人生のかけがえのない時間にもなります。ノンアルコール、微アルコール飲料も取り入れつつ、一生楽しく飲める時間と肝臓を維持していきましょう。

尾形 哲 肝臓外科医

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おがた・さとし / Satoshi Ogata

長野県佐久市立国保浅間総合病院外科部長、同院「スマート外来」担当医。医学博士。1995年神戸大学医学部医学科卒業、 2003年医学部大学院博士課程修了。パリ、ソウルの病院で多くの肝移植手術を経験したのち、2009年から日本赤十字社医療センター肝胆膵・移植外科で生体肝移植チーフを務める。さらに東京女子医科大学消化器病センター勤務を経て、2016年より長野県に移住。一般社団法人日本NASH研究所代表理事。2017年スタートの「スマート外来」は肥満解消と脂肪肝・糖尿病改善のための専門外来。『肝臓から脂肪を落とす食事術』(KADOKAWA)は現在9刷。また、オーディブル版も発売中。

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