多様性を生かすための制度をどう構築するかが問われる--谷本寛治・一橋大学大学院商学研究科教授《第4回ダイバーシティ経営大賞・審査委員長総評》

多様性を生かすための制度をどう構築するかが問われる--谷本寛治・一橋大学大学院商学研究科教授《第4回ダイバーシティ経営大賞・審査委員長総評》

東洋経済新報社では、多様な人材を重要な経営資源として活かすダイバーシティ経営を先進的に進める企業を表彰することを目的として「ダイバーシティ経営大賞」を2008年に創設した(→詳細)。第4回目となる今年は2月に受賞企業が決定し、4月21日に表彰式及び記念シンポジウムを開催した。今回は、審査委員長で一橋大学大学院商学研究科教授の谷本寛治氏による賞の総評をご紹介する。

今回の東日本大震災では、ここにご参加されている企業の中にも事業所あるいは関連会社等で被災された方もおられるのではないかと思います。心からお見舞い申し上げます。こうした時期ですが、「ダイバーシティ経営大賞」の表彰式を予定通り執り行なうことになりました。いろいろな局面の中でお互いが支えていかなければいけない、多様な発想の中で企業経営を考えていかなければいけないということは、こういう時期だからこそ改めてその意義を見直さなければいけないことだと考えています。

今回、最終審査に残りましたのは25社で、賞を受賞されましたのは6社です。簡単ですが、各社様の講評を申し上げます。

「大賞」に輝かれたのは日本IBM様です。日本IBM様は、ダイバーシティに関する先進的な取り組みが評価されて、一昨年は女性管理職登用部門賞、昨年は従業員多様性部門賞を受賞されました。今回はこれまでの厳しい雇用状況を経ても、常に積極的な取り組みをなされてきたこと、それをさらにイノベーションにつなげていこうという高い経営姿勢を審査委員一同が高く評価し、大賞にふさわしいということで選出いたしました。

「ワークライフバランス部門賞」は第一生命保険様が受賞されました。ワークライフバランスについては、各社いろいろな取り組みが行われていますが、第一生命様は、特に終業時刻について目標を設定し時間外勤務をできるだけ短縮していこうという取り組みなど、着実に成果を挙げてこられたことを高く評価いたしました。

「女性管理職登用部門賞」を受賞されたのは、あいおいニッセイ同和損害保険様です。合併前から戦略的に取り組んでこられた結果、ここ数年、女性管理職の登用数が非常に大きく伸びており、またそれを支持する制度も充実しているということで受賞されました。

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