「ChatGPT苦手な人」はただ1つのコツを知らない 稼げるようになる人は何を大切にしているのか
ただし、一方で「チャットウィンドウに何を書けばいいのか?」という点が非常に難しい部分でもあります。これは、「意図」を明確にする必要があるからです。従来プロフェッショナルとして必要だったのは、問題を解決する能力でした。そして、それよりも前に問題や課題を特定することが重要でした。
しかし、そもそも問題や課題を特定する前に、実は「何がしたいのか?」という意図が存在するのです。意図が明確だからこそ、実現するための問題が明確になり、解決するアクションが大事になる、という順番です。
現在のChatGPTは驚異的な速さで進化しており、今後も文書作成、デザイン、作曲、マーケティング、セールスなど、多岐にわたる分野で多くの問題を勝手に解決していくでしょう。ビジネスパーソンが重視してきた「リスク感覚」も、人工知能が多くをカバーしてくれるようになります。
「意図の明確化」が人間の仕事の中核になる
例えば、エンジニアリングの分野では、バグや問題が少なくなるような仕組みを組織レベルで作ることが重要であり、営業の分野でも目標を大きく外すリスクを管理する点が重視されてきました。
しかし、これらの課題も人工知能とツールがすでに解決を始めています。アメリカのKOL(Key Opinion Leader:意見のリーダー)の中には「5年以外にコードを書く職業がなくなる」とまで言っている人が何人もいます。それほど極端なことが起きるか否かはわかりませんが、傾向として不要になっていくことは間違いありません。それは、プログラミング自体は誰かの意図から生まれる「問題解決」にすぎないからです。
それゆえ、「意図の明確化」が、最終的には人間の仕事の中核を担うことになります。しかし、「何がしたいの?」というシンプルな問いかけが、現代の日本人の多くにとって難しいことです。意図が不明確な人は、ChatGPTのチャットウィンドウに何を入力すればいいかわからなくなるかもしれません。