「ChatGPT苦手な人」はただ1つのコツを知らない 稼げるようになる人は何を大切にしているのか

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私の友人が企業研修のフリーランスをしているのですが、コロナ以降は案件が激減して一時は窮地に陥っていたそうです。こういった場合、よく聞くのは営業をたくさんかけたり、もっと効率の良い案件にシフトしたりと、いわゆる「ロジカル」な行動を心がけること。しかしながら、われわれはそういう合理性を追求するモードに入ったとき、(合理性が好き、という人を除いては)楽しいと感じられないこともよくあります。

彼女もそのタイプであり、焦って行動してもなかなかアイデアが生まれなかったそうです。そこで、せっかくできた時間を使って今本当にやりたいこと・伝えたいコンテンツに集中して、それを周りに伝えていく方針に切り替えました。コンテンツの情熱が買われて、今やコロナ前とも比較にならないほど好調な業績になったということです。

一例ですが、このストーリーから見ても、これからの時代、「自分らしい意図」こそ、高付加価値を生み出すカギとなることがわかります。友人にとっての意図は、自分らしいコンテンツを伝えることでした。コンテンツが明確になり、情熱あるコンテンツが必要な人が明確になり、まるで引き寄せるかのように事業そのものへ好循環をもたらせるのです。

自分の声(意図)を聞くのが重要

一方でこれからの「稼げない人」はその逆、誰かの意図ばかり気にして、自分の意図がわからなくなるような人になっていきます。よく「デザイン思考」という言葉の中で、とにもかくにも顧客の声を聞く、という論調があります。それはもちろん大切なことですが、一方で、自分の声(意図)を聞く、ということも同じくらい重要です。ChatGPTを活用するには自分の意図を言語化しなくてはなりません。

言語化は簡単なことではなく、求めているような回答が出ずに、最初は失敗続きになるかもしれません。何度も何度もChatGPTに入れてみて、細切れにしたり、指示をさらに明確にしたり、それを繰り返しているといつか「やっと伝わった!」というときがきます。これが「意図の明確化」能力で、いわゆるAI業界でプロンプトエンジニアリングとよばれるものです。

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