「好きだから」とゲーム会社に就職した彼の過酷 好きの「カテゴリ」と「仕事内容」は分けて考える

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しかし、配属はゲームセンターのメダルコーナーで、私はその店員として働いていたのですが、お客さんがメダルゲームをプレイして楽しんでいる姿を見てもこれといってポジティブな感情が湧かず、自分の認識が甘かったことに気づきました。

ゲームという「カテゴリ」と、メダルゲーム機器をメンテナンスする、灰皿を交換する、締め作業をする、アルバイトに指示を出すという「仕事内容」には大きなイメージの差があり、その違いを自分は冷静に見ることができていませんでした。

また、ゲームに限らず「カテゴリの好き」は自分と同じように好きな人がたくさんいることがあり、たとえ従業員が辞めたとしても代わりとなる人は絶えず採用できるので、需給バランス的に給与が安く抑えられ、使い捨てのようになってしまうこともあるので注意が必要です。

自分の大切な「資源」は加齢とともに失われていきますので、できる限り自分の性に合った仕事に集中的に取り組んで、資本(強み)を身につけていきましょう。

私が新卒採用や大学教員の仕事で若手層に接していると、「自分が何が好きかわからない」という理由でキャリアに悩む人が多くいます。私はその際は「物事を数多く経験すると、その中で自分の好きなことと嫌いなことが見えてくるので、まず動いてみましょう」と伝えています。

経験の幅が関心の幅を広げてくれます。まずは多く経験してみて、その中から自分が今後続けていきたいと思えたものに使う時間を増やしていくことが大切です。「やりたいことがわからないから動かない」ではなく、「動かないからやりたいことが見えてこない」というのが実情ではないでしょうか。

例えば学生であればインターンシップを経験してみる。社会人であれば異動やプロジェクトでいろいろな仕事を経験してみる。そうすることで自分の好きなことが見つかる可能性が高まっていきます。

今の会社でその機会が得られにくいのであれば、(まずは本業を頑張ったほうが良いという考え方もできますが)副業などにより経験の幅を広げていくことを検討してみても良いかと思います。

自分の得意なことを、どうやって見つけるか

2. 得手不得手

資質の2つめは「得手不得手」、得意なことと苦手なことです。好き嫌いは直感的・主観的・絶対的に判断しやすいものですが、得手不得手は相対的なものとなります。自分の得意なことに資源を使えたら、満足のいくキャリアになりやすいのではないでしょうか。

まず理解しておきたいのは、得手不得手は相対的な概念なので、比べる対象が必要だということです。「自分の中での比較」と「他人との比較」をすることで得手不得手についての理解が深まっていきます。

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