いずれにしても、ウクライナ軍の反攻は2023年末までが勝負になるだろう。最終的には翌2024年も戦闘は続くだろうが、2023年末までの結果がウクライナ戦争の帰趨を決めると言っても過言ではない。
2023年内に仮に大きな進展がない場合は、アメリカから再度、停戦論が頭をもたげる可能性は十分ある。ウクライナ戦争終結のあるべき最終形を未だに描き切れていないバイデン政権のふらつきが、大統領選を2024年11月に控えさらに増幅する可能性もある。
アメリカからの「停戦論」を懸念
ゼレンスキー政権もこうしたアメリカの状況は十分承知している。F16戦闘機の実際の供与は2023年内に間に合いそうもない。射程300キロメートルの地対地ミサイル「ATACMS」の供与もワシントンが首を縦に振らない。
それでもウクライナはわが道を進むしかないと腹をくくった。ウクライナ国防省は最近、こんなビデオ・クリップを公開した。「われわれに必要なのは助言ではない。弾薬だ」と。軍高官はこうつぶやく。「これからも愚直にやるしかない」。
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