子どもが2匹を「にぴき」と間違えるのは理由がある 言語学者が「小学生の質問」に本気で答えた

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「にぴき」「ごぴき」とは言わない日本語の素朴な疑問(写真:zon/PIXTA)
Podcastで放送されている「ゆる言語学ラジオ」の人気や、『言語の本質』『言語学バーリ・トゥード』など、言語学を扱った書籍のヒットも相次いでおり、エンタメ性の高い言語学の人気が高まっています。
言語学とは「私たち人間が毎日生活する中で使っている言語について、さまざまな角度から研究する学問」のこと。その中でも音声学では、人間が言語を使う時に発する「声の仕組み」を研究します。
なぜ、おかしの名前はパピプペポが多いのか? 言語学者、小学生の質問に本気で答える』は、言語学者・音声学者の川原繁人さんが、小学生に向けて行った、言語学の特別授業の様子を、できる限りそのまま再現したものです。こどもたちの「ことば」に関する素朴な疑問に対して、わかりやすく解説していきます。
※本稿では同書より一部を抜粋しお届けします。

「にぴき」「ごぴき」はなんで間違いなんですか?

大人の目線から考えると、子どもの「言い間違い」は、単なる「間違い」と思われがちですが、言語学の観点から考えると、そうでもなさそうです。これはどういう意味なのか? 小学生とともに探っていきます。

川原:日本語は「っ」の後は「ぱ」が来て、それ以外では「は」になるっていうルールがあるんだよね。

こんぺいとうって好き? これってもともとポルトガル語の「コンフェイト」から来ているんだって。でも日本語では、「ん」の後は「は行」や「ファフェフォ」がみんな「ぱ行」になるから、「フェ」が「ペ」になったんだろうね。

じゃあ次の話題。このルールに関して、ちょっとおもしろい話があるから、紹介させて。

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