「頭のいい人」が密かに実践、勉強効率の高め方2選 デキる人は「学んだ直後の一工夫」が全然違う!
感想まで言わなくても、雑談としてどんな映画だったか短く説明するだけでいいのです。
アウトプットというと、何か文化的なもっともらしいことを言おうとする人がいるのですが、自分が得た知識をそのまま外に出すだけでも立派なアウトプットです。むしろ重要なのは、何を話すかより、短く話すことです。目安は30秒で、30秒を超えると途端に相手は興味を失っていきます。
ここまではっきり言えるのは、人が他人の話に興味を失いはじめる時間を調べたことがあるからです。
調べ方は簡単で、学生が何か発表しているとき、「どのくらい経つとみんな飽きはじめるんだろう?」と、聴衆の様子を観察しながら時間を計るというものです。
100人くらい聞き手がいると、全体の雰囲気や表情を見れば飽きてきたことがわかります。みんなそろそろ飽きてきたな……と感じたタイミングが30秒ほど経ってからでした。
逆に言うと30秒までは、みんな心をオープンにして聞いてくれるのです。それまでに面白い話とは思えなかったら、30秒を過ぎたあたりできつくなりはじめます。
そのあとも、1分までは耐えて聞いてくれる人が多いのですが、2分、3分経つと「もう無理」という感じで、多くの人は気が散りはじめます。5分が過ぎた頃には、「その話いつまで続くの?」「早く終わってくれないかな」と言わんばかりの、あからさまに退屈そうな顔をする人も出てくるほどです。
ただし、聞き手の人数が少なくなると、話は変わります。3〜4人くらいまでだと集中力を維持できるので、5分のプレゼンでも聞き続けることはできます。でも単に聞いているだけなのか? 興味を持って聞いてくれているのか? という違いを考えると、やはり30秒が限界なのです。
学んだことを一言だけでも、そのまま口に出せばいい
くわえて、相手の気をそらさないためには、できれば15秒で言い切ることが理想です。15秒といえばテレビCMと同じですから、ポイントを一言でプレゼンするようなイメージです。
「そんな短い時間だと何も話せない」と思うかもしれませんが、雑談というのは挨拶プラスアルファ程度のもの。学んだことを何か一言だけでも、そのまま口に出せばいいのです。
心理学者のアドラーの本を読んだあとなら、「アドラーによると劣等感があるのは普通のことで、それが嫉妬や自己嫌悪になって自分でも手に負えなくなる『劣等コンプレックス』が問題なんだそうですね」という具合。これだけで15秒です。
それに対して相手が、「なるほどね。劣等感は持ってもいいけれど、コンプレックスになっちゃいけないんだね」と反応してくれたら、「その2つの違いをはっきりさせて、劣等感を肯定したアドラーってすごいですよね」と返すと、30秒くらいの知的な雑談になります。
イメージとしては、朝井リョウさんのデビュー作『桐島、部活やめるってよ』(集英社)のようなノリで、「アドラーって、劣等感という言葉を広めた人なんだってよ」と伝える感じです。
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