1年前の新聞と10年前の本で得られる知識の大差 読書の習慣のない人が知らない本当のメリット

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読書は、あなたの人生で大切なもの全てを与えてくれます(写真:Rhetorica/PIXTA)
「本を読んでも、すぐに内容を忘れてしまう」
「せっかく読書をしても、記憶に残っていない」
「凄くおもしろかったのに、少し時間がたつと内容が思い出せない」
いつの時代も不変といえる「読んだのに覚えてない」という悩みに対し、精神科医である樺沢紫苑氏が脳科学的な裏付けをもとに「記憶に残す、どんどん頭がよくなる読書術」をまとめた著書『読書脳』から一部抜粋、再構成してお届けします。

ネット情報はいわば「デパ地下の試食」である

読書の重要性をネットに書くと必ず「読書なんか必要ない」という書き込みをされます。でも、「読書の習慣のない人」は、読書の本当のメリットを知らないはずです。

あなたの人生で大切なものは何でしょう。「健康」「お金」「時間」「人(つながり)」「自己成長・自己実現」……。

読書はこれら全てを与えてくれます。

私の読書術について具体的に説明する前に、なぜ私がこれほど読書に魅了されているのかという経験も含めて、「読書によって得られるもの」について考えてみたいと思います。

【読書によって得られること①】
結晶化された知識~「デパ地下の試食理論」

「今は、インターネットの時代。ありとあらゆる情報がネット上にあふれているから、検索すれば何でもわかる」と言う人がいます。極端な人は、「ネット情報があるから、本なんかいらない」と言います。私は、これは全くナンセンスだと思います。

デパ地下に行くと、たくさんの試食品が食べられますね。何個かつまんで食べてみると、どれもおいしい。でも、試食だけでお腹いっぱいになるでしょうか?

ネット情報というのは、デパ地下の試食のようなものです。有料で販売している商品を小さく切って食べさせてくれますから、1つ1つはとてもおいしいものです。しかし、これをいくつかつまんだとしても、お腹いっぱいにはなりません。

ネット情報は、「断片化」されています。つまり、体系化されていないということです。

知識の一部分だけを知ることはできても、「本」のように物事の全体像を、順を追って体系的に学ぶことはなかなかできません。

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