就寝中の冷房つけっぱなし「電気代は高い」の誤解 寝苦しい夜に快眠に導く「エアコン使い」のコツ

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エアコンはそもそも、外気温度とエアコンの設定温度の差が大きいほど消費電力が増える。つまり、それだけ電気代がかかる。そのため昼間より外気温度が低くなる夜のほうが、消費電力は減り、電気代もかからない。

では、夜間もエアコンをつけっぱなしにしたら、どれくらい電気代がかかるのだろうか。

パナソニックは、自社のエアコンを使っている人たちの利用状況から、夏の夜間にエアコンを“朝までつけっぱなし”にしたときの消費電力量と電気代を検証した 。その結果、朝まで8時間、エアコンをつけっぱなしにした場合、1時間当たりの消費電力は平均92ワット、2円ほど、8時間使用した場合は平均736ワット、約23円になるという(電気料金の目安:単価31円/kWhで算出)。

エアコンの上手な使い方4つ

夏の安眠のカギとなるエアコン。適切かつ効果的に使用するにはどうしたらいいか。

エアコンの適切な使用法などに精通する睡眠改善インストラクターの福田風子さんは、エアコンの適切な使用のためのポイントを4つ挙げる。

■エアコンは寝室に入る30分前にON。上に向けて風をあてておく

日中に室内にため込んだ熱が、夜になっても天井や壁にこもっているため、寝るタイミングでエアコンをつけても、室温が下がるまでに時間がかかることがある。寝室に入る30分前にエアコンをONにし、上に向けて風をあてておくのが、効率よく睡眠環境を作るコツ。

■タイマーは設定せず 設定温度は26~28℃に

快適な寝室環境を保つには、冷房モードで設定温度を26~28℃にするか、除湿モードにする。特に熱帯夜は途中で運転を停止する設定にはせずに、冷えすぎない温度で朝までつけっぱなしにする。

■湿度は60%以下に保つ

湿度が高いと手足からの放熱が妨げられ、深部体温が下がりにくくなるため、寝苦しくなりがち。寝室の湿度は60%以下に保つことが重要。

■扇風機との併用使いのすすめ

エアコンの温度設定は下げすぎず、どうしても室温が高くて寝入りが悪いという人は扇風機を併用することもおすすめ。その際は、表面に太い血管の通っている足首あたりに風を当てると深部体温が下がりやすく、眠りに適した環境になる。

ただし、体の1カ所に長時間当て続けるのはNG。体が冷えすぎてしまう可能性がある。扇風機は足元に置いて、向きは体ではなく壁に向け、壁に当たった風を体に当てるようにするとよい。

前出の森田さんは、エアコンによる部屋の温度調節に加えて、「湿度」にも注意する必要があると強調する。

「暑苦しさを体感温度で考えたときに、温度よりも湿度がポイントです。同じ27℃でも湿度が高いとジメジメした不快な暑さを感じやすいですし、逆に湿度が低ければさらっとした暑さになり不快感は減ります。気温が高く蒸し暑くなる夏場は、“室温25~28℃、湿度50~60%が理想的”とされています」

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