社会人にこそ必須になるスキル「戦略的な勉強」 時間がなくても最大効率を叩き出す勉強法

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そのような情報は、自分で探すよりも専門家から教えてもらうほうが効率的です。

ただし、皆さん全員が「コーチをつけて勉強する」というのは難しいと理解しています。そのため、私は、こうして本を書くことによって、なるべく多くの人に勉強の「勝ちパターン」を知ってほしい、と思ったわけです。

勉強の戦略は、この4ステップで立てられる

ここで「勉強の戦略」の立て方を、簡単に解説していきます。

もちろん勉強するジャンルによって、細かな戦術は違います。

勉強の戦略――9割の「努力」をやめ、真に必要な一点に集中する
『勉強の戦略――9割の「努力」をやめ、真に必要な一点に集中する』(朝日新聞出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

ただ「目標のために何かを学び、身につける」ための道のりは、ジャンルの違いにかかわらず、ある程度は共通しているのです。

戦略的な勉強は、次のようなステップで行います。

まずは、目標を明確にして、そこから逆算することで細かい課題を発見します。

たとえば、「海外でビジネスパーソンとして活躍すること」を夢見ているなら、この目標から逆算して考え、具体的な段階を設定します。

海外で働くためには英語力が求められます。ここでは、リスニングやリーディングなどの英語の基礎スキルを示す指標として「TOEIC®テスト」で高得点を獲得することを課題にしたとしましょう。

さらに、TOEICで高得点を取るために必要な知識やスキルとして「リーディングスキルを上げる」や「リスニングスキルを上げる」というさらに細かい課題を設定することができます。

(『勉強の戦略』本文より)

次に、課題の優先順位を考えて、その課題に取り組むコストとリターンについて考えます。

人間誰しも、時間やエネルギーは限られています。そのため、自分にとって最も重要な課題に優先順位をつけ、タスクを管理する必要があります。

たとえば、TOEICの勉強では、苦手なパートや重要度の高いパートに集中的に取り組むことが重要です。苦手な「リスニングの会話問題」に時間を割くのと、試験の配点が高い「長文読解」のどちらに時間を投下したほうが、最終的にリターンが大きいか判断するのと同じように、社会人の勉強での「やるべき」か「やるべきではない」かの判断基準を設ける必要があります。

とはいえ、自分一人ですべての課題を解決しようとするのは大変です。そこで、そのジャンルが得意な人や経験豊富な人の力を借りることも覚えましょう。

たとえば、「英文法」の理解が追いつかないと感じた場合、説明上手な先生に個別に教えてもらったり、わかりやすい解説動画や参考書を利用したりすることで、効率的に学習できます。

最後に、効率的な勉強を習慣化する方法を知っておくといいでしょう。

学習効果を最大化するためには、効率的な学習方法と習慣化が欠かせません。

たとえば、スキマ時間を最も効率的に活用できるように編み出された「5分だけ勉強法」で文法を勉強したり、勉強の習慣をつけるために冷蔵庫の中に単語帳を忍ばせておいたりといった勉強の仕組みづくりを行い、自動的に勉強をするような環境を構築するべきなのです。

岡 健作 スタディーハッカー代表取締役社長

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おか けんさく / Kensaku Oka

1977年生まれ、福岡出身。スタディーハッカー代表取締役社長。同志社大学(文学部英文学科)在籍中から英語教育に関わる。大手学習塾の講師・教室長を経て、2010年に京都で恵学社(現:スタディーハッカー)を創業。“Study Smart”(学びをもっと合理的でクールなものに)をコンセプトに、第二言語習得研究(SLA:Second Language Acquisition)などの科学的な知見を実際的な学びの場に落とし込んだ予備校を立ち上げる。予備校で培った英語指導ノウハウを活かした社会人向けの英語のパーソナルジムENGLISH COMPANYを2015年に設立。その他、学びやスキルアップにまつわるアプリ開発なども行っている。

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