「チャーハン具材の数え方」で数学力は身に付く 幼い頃から、どう数字に関心を持ってもらうか

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ちょっと注意して見回すと、わたしたちの日常にはいろいろな数字があふれていることがわかります。数にはものの量を表すだけでなく、位置や順序を表す働きもあります。数のもつ、そうした多様な側面への「気づき」を、子どもとの会話の中で深めていくことができます。

足し算や引き算の意味を理解する

子どもの「数学力」が自然に育つ2歳からの言葉がけ
『子どもの「数学力」が自然に育つ2歳からの言葉がけ』(日本実業出版社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

計算は単なるスキルではなく、足し算や引き算の意味を理解することが大切です。「あといくつ?」は、足し算の考え方を引き算へと自然に応用し、引き算の本当の意味が、知らないうちに自分のものになる魔法の言葉です。

もちろん、現実の世界では、かぞえられるものとかぞえられないものがあり、数学の計算が文字通り成り立たない場面もあります。たとえば、コップ2杯の水を大きな容れ物に注ぎ替えれば1つになりますし、2つの粘土を合わせたら1つのカタマリになりますよね。

1+1が2にならないこともあるよという、子どものちょっとした発見も、現実の事象を単純化して示す数学の役割に気づく対話のきっかけとすることができます。

ほんの少し会話や話しかけ方を変えるだけで、親子の対話が弾んだものになり、子どものわくわく感が大きくふくらんでゆくのです。

植野 義明 くにたち数学クラブ代表

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うえの よしあき / Yoshiaki Ueno

東京大学非常勤講師、日本数学会会員、数学教育学会代議員。東京大学理学部数学科卒、東京大学大学院で数学を専攻、理学博士。1986年より東京工芸大学講師、准教授。2021年4月、定年退任と同時に国立市で3歳から100歳までの人たちが数学の美しさに触れ、数学で遊び、数学が好きになれる場所として「くにたち数学クラブ」を設立、代表。著書に『考えたくなる数学』(総合法令出版)がある。

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