「チャーハン具材の数え方」で数学力は身に付く 幼い頃から、どう数字に関心を持ってもらうか
このとき、もう一度最初からかぞえ直す子どもは、かぞえた結果が数になることは理解していても、4に1を足すと5になることはまだ理解していません。「かぞえる」という行為は単純そうに見えますが、子どもの心の中で実際に起こっているプロセスは、成長段階に応じてさまざまです。
どんなやり方でも、答えが出たら「よくわかるね」「えらいね」などと褒めてあげましょう。
身近なもので足したり引いたり…
同じ話題は引き算にも応用できます。例えば、うちのチャーハンは、ニンジン、玉ねぎ、ハム、玉子が入っているのが定番だということを子どもが理解しているとします。
ある日、お母さんが冷蔵庫を覗くと、ハムがありません。「あれ、今日はチャーハンを作ろうと思ったのだけど、ハムがないわ……」とつぶやいてみます。
「えー、そうすると、今日のチャーハンに入る材料は3種類になっちゃうよ」「そうね、4−1だから、3種類ね。でも、ハムが入ってないと美味しくないよ。どうしよう」といっしょに考えます。
「そうだ、ハムがないなら、焼き豚かカニかまぼこを入れてみたら?」ということになるかもしれません。「そうすると、チャーハンには何種類の材料が入ることになる?」。答えは、3+1=4で4種類です。
こんなふうに、毎日の食事の会話を楽しみながら、数や計算への興味につなげていけたらいいですね。他の料理や、お出かけ前の持ち物チェックなど、生活の中のほかの場面にも、同じような会話を応用できます。
毎日の生活の基本となる食事のときの会話や、お出かけ前の持ち物チェックなど、数や計算への興味を引き出す場面は、さまざまあります。
また、家庭でできる簡単なパズルやゲームに親子で取り組むことでも、楽しみながら数の感覚を伸ばすことができます。
数は、重さ、長さ、速さなど、いろいろな種類の量にも関係しています。目に触れるいろいろなものやことに興味をもつ幼児にとって、視覚、聴覚、触覚などさまざまな感覚を通して数への興味や数の量としての感覚を育てておくことは、きっと生涯にわたって役に立つでしょう。
たとえば、家庭にある体重計やメジャーなどを使って、測ることの楽しさを子どもといっしょに体験し、測った結果について話してみてください。
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