オレンジピールが練り込まれたふんわりしっとりなパウンド生地は、柑橘の爽やかさと、オレンジの皮独特のほろ苦さがアクセント。洋菓子店で箱詰めで販売している、ギフトセットに入っているような、上品で洒落た味のパウンドケーキでした。
味への誠実な姿勢と同時に感じた不器用さ
今回利用したのは、43階建て高層オフィスビルのフードコート内にある店舗で、広々とした店内に、ゆったりと客席が配置されています。平日の朝8時のオープン直後に入店し、1時間ほど滞在しました。他の店舗はまだオープンしておらず、フロア全体がひっそりしています。
ランチタイムに来ると、いつも行列ができている繁盛店なのに、モーニングの利用客はごくわずか。1時間で10人ほどしかいませんでした。利用客は常連ばかりのようで、朝食を食べ終わると慣れた様子でノートパソコンを開き、思い思いの時間を過ごしています。
どうやら、モーニングを実施していることをオフィスビルの住人たちが気づいていないようなのです。店はガラス張りなのですが、朝の日差しと比べると店内は暗く、外から中をうかがうのは難しい状態です。
そういうところもなんとなく、「フレッシュネスバーガー」っぽいなと思いました。プロモーションよりもメニューの開発に重点を置いているところに、誠実さと不器用さを感じずにはいられません。
真夏の強烈な朝の日差しの中、オフィスワーカーたちが店の外を汗だくで出勤していきます。この人たちが「フレッシュネスバーガー」のモーニングに気づいていないことをもったいなく思う気持ちも嘘ではないのですが、エアコンが利いた静かな空間で「チーズドッグ」を頬張る優越感も捨て難い、幸せなジレンマを抱えながらの朝ごはんとなりました。
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