ドラマ「同じ人ばかり出ている現象」なぜ起きる? 連続出演の俳優が多発する"今ドラマの不思議"

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坂口健太郎が主演する『CODE~』には、さらに連続出演俳優がいる。

レギュラーメンバー・染谷将太と堀田真由は、局は違うものの、4月期の『風間公親―教場0―』(フジテレビ系)にも出ていた。しかも、どちらのドラマにも、染谷と堀田、2人の絡みがあり、どうしても前作のイメージを引きずってしまうと指摘する声がSNSであがっていた。

とはいえ、染谷と堀田はビジュアルをだいぶ変えている。そもそも役柄も全然違うし、両者とも演技巧者なので、冷静に見れば、こんなに印象が変わるのか、すごい、と好意を覚える。俳優としてはいいプレゼンでもあるだろう。

同じように好印象だったのが岡山天音である。4月期『日曜の夜ぐらいは…』(テレビ朝日系)と7月期『こっち向いてよ向井君』(日本テレビ系)に出演しているが、まったくビジュアルを変えていたので(彼もまた役柄も違う)、同じ俳優なのか一瞬わからないくらいだった。

主演俳優も含め、連続でドラマに出る俳優は、「またか……」と思われたくはないだろう。それぞれに意識をもって取り組んでいることは感じられるのだ。

「何人いるんだ?」記録を伸ばした人気俳優たち

連続出演は、うまくすれば、彼、あるいは彼女は「何人いるんだ?」という称賛に転化する。山田裕貴はそれを成し遂げた。

大河ドラマ『どうする家康』(NHK)で本多忠勝役を1年間、演じ続けながら、1月期の月9ドラマ『女神の教室〜リーガル青春白書〜』(フジテレビ系)、4月期の金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』(TBS系)に連続出演。加えて、レギュラーだったが休んでいた『特捜9』(テレビ朝日系)の最終回に登場し、さらに映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-運命-』『-決戦-』にも出演。

「何人いるんだ?」記録をどれだけ伸ばしたいのかと思わせた(本人はそんなことを思っていないだろうけれど)。彼もまた、まずビジュアルを大きく変えて印象を同じにしないように徹底的に作り込み、変化の演技を楽しんでいるような気すらする、その気迫が心を打つ。

山田裕貴
大河ドラマ『どうする家康』ではちょんまげに袴姿、映画『東京リベンジャーズ2』では金髪で特攻服に身を包んだ山田裕貴(画像は各作品の公式サイトより)

山田以上に「何人いるんだ?」状態なのが、前田敦子である。

4月期に『かしましめし』(テレビ東京系)、『育休刑事』(NHK)、『ウツボラ』(WOWOW)、7月期は『彼女たちの犯罪』(読売テレビ、日本テレビ系)と出ずっぱり。

前田敦子の場合、彼女は何人いるんだ? というよりも、歌番組に毎週出ているヒット歌手のような印象でなぜかすんなり受け入れやすい。それは彼女が、その存在をずっと見続けることに重要性があるアイドルグループ・AKB48出身だからだろうか。

俳優業に並々ならぬ意欲を燃やす前田は、意外と演じる役によって印象が変わる職人っぽさがあるのだが、と同時に、毎回リリースする楽曲によってヘアメイクも衣裳もガラリと変わるようなアーティスト的な見え方も喚起させる。

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