日本人が知らない「インフィニティサウナ」の魅力 これが「自然」「五感」つながる「"究極"サウナ」だ

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近年は新たなサウナブームのおかげで、自然派のアウトドアサウナが増えてきた。

たとえば、青森県の「十和田サウナ」。十和田湖のほとりのキャンプ場にあり、バレル(樽)形状のサウナは暗く穏やかである。

薪の燃えるパチパチという音以外には、静寂が支配している。

ストーブにロウリュ水をかけると、お茶の香りがサ室に立ちこめる。サ室に空けられた小窓からは、湖畔の緑とその向こうに大きな十和田湖が垣間見える

すっかり蒸し上げられてサ室から外に出れば、わずか10メートルほど先に十和田の水がある。冷たい湖に身体を浸し、木材をロープで組み立てたフィンランド製のチェアに身体を横たえると、全身が緑に染まっていく。

サ室の中から湖での水浴び、外気浴にいたるまでの動線が、じつになめらかである。1つひとつの行動のすべてが、自然と一体に感じられるように設計されているのだ。

「東北の深遠な森の中にいたら、気がついたらサウナを楽しんでいた」というぐらいに、「自然」と「サウナ」がシームレスである。

こういう体験が、まさに「インフィニティサウナ」なのである。

「古い小さな校舎」が「サウナ室」に生まれ変わる

新潟県の出雲崎町「In The Earth(イン・ジ・アース)」というサウナがある。

日本海に沿って何もない海岸の道を走り、「本当に、こんなところにサウナがあるのか?」と思わせるような小径を曲がってわずかに登ると、2階建ての古い小さな校舎がある。かつて臨海学校に使われていたという。

校舎の前に、アースバック工法で建てられたサウナ室がある。丸みを帯びて、まるでおとぎ話に出てくる「ホビットの家」のようなたたずまい

中央に電気ストーブが設置され、サウナストーンに水をかけると狭い室内は蒸気が立ちこめるが、しっくいでできた壁はまったく熱さを感じない。

ひんやりとした壁に身体をもたせかけながら、熱い蒸気を浴びる対比が最高というしかない。

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