摂氏10度の冷たい水風呂をくぐり抜けて外に出ると、下り坂の先に海が広がっている。
長椅子に横たわって晴れた海を眺めていると、臨海学校の子どもたちが歓声を上げていた昔の風景が甦ってくるように感じる。
「自然」と「サウナ」と自分が一体になる感覚があり、これも「インフィニティサウナ」である。
フィンランドのサウナ体験には「五感のすべて」が備わる
サウナファンの間で話題を呼んでいる書籍『究極の「サウナフルネス」世界最高の教科書』によると、フィンランドの充実したサウナ体験には「五感のすべて」が備わっているのだという。
薄暗いサ室の中で、メラメラと炎を出して燃える薪という視覚。パチパチと音を立てる薪や、シューッというロウリュの聴覚。薪が焼けていく香ばしい香りや、外気浴の雨のにおい、そして夏の草いきれ。冷たい水、熱い蒸気、肌にまとわりつく湿度と温度という触覚。サ室を出て飲み干す一杯の水やお茶が、五臓六腑に染みわたる味覚。
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